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2007 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝子活性化におけるクロマチン構造とくにヌクレオソーム配置の役割の解析

Research Project

Project/Area Number 18570158
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小村 潤一郎  Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (10215410)

Keywords遺伝子 / 発現制御
Research Abstract

M期(細胞分裂期)には、すべての遺伝子の転写が停止し活性プロモーターのクロマチン構築も失われるが、M期の前に活性であった遺伝子はM期後に転写を再開する。インスレーターはふたつの遺伝子間を機能的に遮断する染色体上の装置であり、各遺伝子の安定した発現状態の維持(M期前後の状態を含めて)に寄与していると考えられる。このインスレーターの構築もM期には失われるという可能性を、前年度に引き続き検討した。
前年度、硫酸ジメチルを用いたin vivoフットプリント法でHeLa細胞のc-MYC遺伝子上流のインスレーターを解析したところ、インスレーターに必須の転写調節因子CTCFの当該領域DNAへの直接的結合がM期には失われていることが明らかになったが、本年度、クロマチン免疫沈降法により同様の結果が得られ、クロマチンを介した間接的結合もM期には無いことが示された。さらに、紫外線、ソラレン、DNase Iを用いたin vivoフットプリント法により、M期においてはこのインスレーターから、他の転写調節因子の結合も失われていること、および、ヌクレオソームの配置状況を含めて検出可能なクロマチン微細構造上の特徴の一切が失われていることが明らかになった。以上の結果から、各遺伝子の安定した発現状態を保障するための装置であるインスレーターの構築が、M期にはいったん解体され、M期終了後に再建されるという意外な事実が示された。
本研究および研究代表者の以前の研究を総合すると、プロモーター、インスレーターなど染色体上の転写関連の各種装置のG2期に存在する構築は、M期にはすべて失われ、G1期に再建されていると考えられる。各遺伝子の活性状態に関するエピジェネティックな情報の保持は、M期においては、各種装置の立体的構築や転写調節因子の結合などではなく、むしろDNAやヒストンの化学修飾などに依存していることが示唆される。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Chromatin fine structure of the c-MYC insulator element/DNase I-hypersensitive site I is not preserved during mitosis.2007

    • Author(s)
      Jun-ichiro Komura
    • Journal Title

      Proceedings of the National Academy of Sciences 104

      Pages: 15741-15746

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Functional interactions between BLM and XRCC3 in the cell.2007

    • Author(s)
      Makoto Otsuki
    • Journal Title

      The Journal of Cell Biology 179

      Pages: 53-63

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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