2007 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物で生成される内因性マリファナ様物質アナンダミドの生理作用の解明
Project/Area Number |
18590297
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡本 安雄 Kanazawa University, 医学系研究科, 准教授 (80293877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植木 正明 香川大学, 医学部, 准教授 (20213332)
上野 正樹 香川大学, 医学部, 准教授 (30322267)
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Keywords | N-アシルエタノールアミン / N-アシルホスファチジルエタノールアミン / アナンダミド / エンドカンナビノイド / ホスホリパーゼD |
Research Abstract |
本研究の目的は,内因性マリファナ様物質であるアナンダミドを含むN-アシルエタノールアミン(NAE)の生成を触媒するホスホリパーゼD型酵素(NAPE-PLD)の遺伝子欠損マウス(NAPE-PLD^<-/->)の作製、解析を行い,本酵素により生成されるアナンダミドを含むNAEの生理機能を明らかにすることである。本年度は昨年度に作製したNAPE-PLD^<-/->を用いて,組織学的および生理学的解析を行った。 これまでの予備的検討により以下の結果が得られているが,さらに厳密な検討が必要である。l)NAPB-PLD^<-/->はメンデルの法則に従って生まれ,このことからNAPE-PLDが発生段階には必須ではないことが示唆された。2)出生後から12週齢までNAPE-PLD<+/+>とNAPE-PLD<-/->を観察したところ,NAPE-PLD<-/->の成長、体重の変化、外見(形態的、行動的特徴)に現れる表現型は認められなかった。3)剖検、組織学的解析から,NAPE-PLD<-/->の脳を含む主要な臓器の組織学的異常は認められなかった。4)NAPE-PLD<+/+>のオスとNAPE-PLD<-/->のメスあるいはNAPE-PLD<+/+>のメスとNAPE-PLD<-/->のオスを交配した場合とNAPE-PLD<+/+>のオスとメスを交配した場合で仔の数等に有意差は認められなかった。5)八方向迷路、モリス型水迷路を用いてNAPE-PLD<+/+>とNAPE-PLD<-/->の学習、記憶能力を検討したところ,NAPE-PLD<+/+>とNAPE-PLD<-/->で有意差は認められなかった。
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Research Products
(16 results)