2006 Fiscal Year Annual Research Report
SIBLINGファミリーの生理学的・病的石灰化における機能
Project/Area Number |
18590371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野村 慎太郎 大阪大学, 生命機能研究科, 助教授 (80159087)
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Keywords | SIBLING / オステオポンチン / 石灰化 / 骨、軟骨組織 / ノックアウトマウス / 腎臓結石 / RGD / シュウ酸カルシウム |
Research Abstract |
SIBLING familyの代表的細胞外基質蛋白Osteopontin遺伝子の発現調節領域を詳細に個体レベルで検討し、遺伝子上流域のどの部分が細胞特異的な反応に必要であるかを明らかにした。さらに、複数のOsteopontin truncated formを骨組織特異的なプロモーター部分を用いて発現させたトランスジェニックマウスを作成し、このトランスジーンをOsteopontin遺伝子ノックアウトマウスに導入すると体格の矮小化、骨塩量低下、あるいは膜性骨化、内軟骨性骨化不全に有為な骨組織の異常が認められた。この現象はTruncated Osteopontinがdominant negativeな効果を示したと考えられる。トランスジーンをOsteoponthノックアウトマウスに導入したときにさらに明確となる。Osteopontinノックアウトマウスは顕著な骨格異常を示さないことから、SIBLING family間で代償作用が働き、体格異常がノックアウトマウスでも認められなかったことが推定された。 我々は尿路結石形成過程をOsteopontinが関与する病的石灰化現象として報告した。動物における尿路結石形成モデルはラットでのみ行われていて、遺伝子操作が容易なマウスで尿路結石を作成する実験系がなかった。本研究において、我々は初めてシュウ酸化合物腹腔内投与による腎臓結石形成が可能であることを見いだし、マウスに腎臓結石を効率よく形成させる動物実験モデルを開発した。さらにこのモデルを用い、Osteopontinノックアウトマウスにおいては正常マウスでは起こらない異常な結石が認められることを見いだした。
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Research Products
(4 results)