2006 Fiscal Year Annual Research Report
c-myc遺伝子転写抑制因子のスプライシング異常に伴うイントロン変異と癌診断
Project/Area Number |
18591406
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂田 治人 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (20375687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 一之 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (90344994)
朝長 毅 千葉大学, 医学研究院, 助教授 (80227644)
島田 英昭 千葉大学, 医学研究院, 講師 (20292691)
西森 孝典 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30401003)
須永 雅彦 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (10361437)
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Keywords | c-myc / FIR / イントロン / スプライシングバリアント / 癌診断 |
Research Abstract |
1,FlRゲノムDNAのイントロン部分の遺伝子変異の有無を調べた。 FIRスプライシングメカニズムを知る手懸かりとして、FIRゲノムDNAのイントロン部分を調べた。このためにまずスプライシングを受けるエクソンを挟む両側のイントロン全長の遺伝子配列をシークエンスした。特に癌組織、非癌組織から抽出したゲノムDNAの対象イントロン全長を調べた。これにより癌においてFIRスプライシングバリアントの発現増大の原因としてイントロン2に存在する4塩基の繰り返し配列を見出した。 2.癌組織中のFlRイントロンの遺伝子変異が認められた癌患者から得られた白血球のFlRイントロンを調べた。, 手術材料の癌組織中に発現するmRNAから得られたcDNAの中にFIRの遺伝子異常が認められた場合、それが癌組織に特異的に見られる突然変異である可能性が高い。このことを調べるためにFIR遺伝子異常の認められた癌患者の末梢血から得られたcDNAを用いてFIR遺伝子異常のないことを確認した。 3.FIRバリアントの発現を癌と非癌組織で調べた。 FIRバリアントが正常型FIRの機能を拮抗阻害することがc-Myc発現増大の原因であるなら、癌組織ではFIRバリアントの発現が活性化され、正常よりも多く発現していることが予測される。そこで我々はFIRバリアントの組織中のmRNA発現量を正確に定量できるreal-timePCR法を開発した。これにより、FIRバリアントの癌と非癌組織での発現の相違を正確に定量した。real-timePCRにより、ヒト手術摘出標本から得られた多くの癌、非癌部から抽出したRNAサンプルを用いてFIRバリアントの発現を調べたところ、癌では非癌部に比べて有意にその発現量が増大していた。
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