2006 Fiscal Year Annual Research Report
左心房容量負荷モデルにおいて肺静脈隔離が心房細動の発生と維持に及ぼす影響
Project/Area Number |
18591565
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
新田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (40256954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 重人 日本医科大学, 医学部, 講師 (20291718)
石井 庸介 日本医科大学, 医学部, 助手 (10307895)
大森 裕也 日本医科大学, 医学部, 助手 (40343587)
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Keywords | 心房細動 / 肺静脈 / 左房容量負荷 / 肺静脈隔離術 |
Research Abstract |
雑種成犬(20-30kg)を用いた左心房容量負荷モデルで誘発される心房細動が肺静脈の電気的隔離によりどの様な影響を受けるかを検討した。左房容量負荷モデルとして、人工血管を用いた左鎖骨下動脈肺動脈短絡術を行い、左心耳より高頻度電気刺激を行い心房細動を誘発した。雑種成犬を対象として本実験モデルを作成した。全頭において著明な左房拡大と進行性のうっ血性心不全がみられた。一部の動物は、高度の肺うっ血のために実験モデル作製1-2週後に死亡した。他の耐術動物においては、進行性の左房・肺静脈拡大にもかかわらず心不全は代償され4週以上の生存が可能であった。 高頻度ペーシング開始4週間後では、ペーシング中止後に持続性心房細動が十分間以上維持された。右心耳と左心耳で経時的に記録した心房興奮周期は、常に左心耳が右心耳よりも短く、経過とともに短縮していった。持続性心房細動のマッピングでは、左右の上肺静脈から同時に出現する興奮周期の異なる巣状反復性興奮が観察された。この興奮は遅延伝導を伴って右心房に伝導していた。これらの所見は、ヒトの僧帽弁疾患に伴う心房細動の電気生理学的所見に極めて類似していることから、この新しい心房細動モデルは左房容量負荷に合併する心房細動の研究だけでなく、予防法と治療法の開発に有用であると考えられた。 鎖骨下動脈肺動脈短絡作成後4週で双極高周波焼灼デバイスを用いて肺静脈の電気的隔離を行った。肺静脈の電気的隔離後も心房細動は持続した。肺静脈の隔離は心房細動を除細動した後、肺静脈ペーシングを行って確認した。
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