2006 Fiscal Year Annual Research Report
MR分子イメージングによる神経機能再生過程の画像化
Project/Area Number |
18591616
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
田中 忠蔵 明治鍼灸大学, 保健医療学部, 教授 (80163541)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 敏宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80218700)
梅田 雅宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助教授 (60223608)
青木 伊知男 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 上席研究員 (10319519)
|
Keywords | MEMRI / 一過性脳虚血 / アポトーシス / グリオーシス / マンガン造影 / fMRI / 個体差 / 3次元感覚マップ |
Research Abstract |
1)基礎実験は、ラット中大脳動脈閉塞による一過性脳虚血モデルに全身性ME-MRI (Manganese Enhanced MRI)を用いて、虚血病巣を中心にMn造影能を経時的に測定するとともに、脳梗塞病変の病理組織標本の結果と対比した。この結果、虚血10日頃にアポトーシスによる変化が虚血周囲に病理組織的に確かめられた。この部が、同時期にMn造影で造影されることが確認された。一方、その後2週間を過ぎると、虚血周囲には組織学的にグリア組織の浸潤が盛んになり、同部位は、Mn造影でさらに顕著に造影傾向を示した。この結果、一過性虚血後の経時的Mn造影から、Mnがアポトーシスの領域を造影可能であるとの結果を示唆したが、その後の追跡から、グリオーシスの造影にも強く係わっていることが示された。今後の大きな検討課題である。 また、 2)外傷性の脊髄モデルの試行では、全身投与によるMn造影剤の脊髄組織への移行を経時的に観察し、脊髄離断部分では造影されない結果を得た。 3)4人の健常人の詳細な3次元MRIによる撮像を行い、一次運動野と一次感覚野付近の詳細な脳回地図を作成した。その上で、fMRIにより、手指の長軸および複数の手指にわたる短軸方向への感覚刺激による詳細な機能マッピングを行い、手指、手掌、手首のマップを脳回地図に重ね合わせて検討した。個人の脳機能マップでは、群間検定で得られるような、一定の位置に手指の感覚が完全に一致することはなかった。勿論、手指の順序で一定の位置に投影する傾向がみられたものの、個人差にばらつきがみられた。しかも、手指や手掌ではお互いに重なり合う傾向がみとめられ、孤立した感覚マップを描かなかった。これは、手指、手掌がお互いに重なる形で機能していることが反映されたと考えられた。
|
Research Products
(5 results)