2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経再生におけるTNFα、IL10の経時的・部位的変化の検討
Project/Area Number |
18591629
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
長野 昭 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 教授 (50272547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 智一 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10397375)
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Keywords | 脳・神経 / 再生医学 / 神経再生 / Waller変性 / サイトカイン / 血液-神経関門 |
Research Abstract |
神経再生はニューロンネットワークの再構築に至る一連の過程であり、種々の神経栄養因子、サイトカイン、接着因子、細胞骨格系蛋白質、シグナル伝達物質などが複雑に関与している。我々は神経再生や血液-神経関門の破綻に作用するサイトカイン、接着因子に着目し、その変化を詳細に検討することで再生のメカニズムを解明していきたいと考えている。 平成18・19年度までにラット坐骨神経損傷モデルにおいて、サイトカインであるTNFα、IL10の経時的・部位的変化を詳細に検討してきた。また、それを産生するmacrophageが神経再生にどのように影響するかを調べることを目的として、macrophageをapoptosisに誘導する薬剤Clodronate Liposomeを利用することにより、神経内に進入してくるmacrophageを減少させたモデルの作製を試みたが、投与経路(腹腔内投与)の問題もあり、著明なmacrophageの減少はみられなかった。そのため今年度は投与方法を静脈内投与にして、検討を行った。 成熟ラットの坐骨神経を坐骨切痕の下で155g/mm^2圧の血管クリップを用いて圧挫し、axonotmesisモデルを作製した。Clodronate Liposomeを神経損傷前日・損傷後2日・損傷後5日に尾静脈内投与(2ml/匹)を行い、損傷後14日に坐骨神経を採取、未固定凍結横断切片を作製し、免疫組織化学染色を行った。Macrophage数はcontrol群と比べ、約1/2〜1/3まで減少し、すべての部位において有意差がみられた。
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