2006 Fiscal Year Annual Research Report
生殖細胞の発生・分化に関わる遺伝子の同定およびその機能解析
Project/Area Number |
18591766
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (40238134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 祥敬 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (60305539)
丸山 哲史 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (50305546)
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Keywords | 生殖細胞 / 精子形成 / Subtraction法 / 培養条件 / グルコース |
Research Abstract |
1.生殖細胞へのin vitro分化系の利用と培養条件の検定 生殖細胞特異的に発現するMvh(Mouse vasa homolog)遺伝子座にGFP(Green fluorescent protein),lacZ遺伝子をknock-inしたES細胞株を利用して、生殖細胞分化を可視化できる系を利用した。通常、この培養は高グルコース濃度(25面)培地で行われるが、効率のよい培養条件を検討する上で、低グルコース濃度(5.6mM)では生殖細胞形成が阻害されることを見出した。この現象は培養期間を延長しても同様であり、低グルコース状態から高グルコース状態とすると始原生殖細胞(PGC : Primordial germ cells)が見られるようになることから、分化の遅れあるいは細胞障害によるものでないと言える。 2.生殖細胞分化の違いと差異的発現遺伝子の探索 研究に用いたES細胞のうち、生殖細胞に分化した系(高グルコース群)と生殖細胞分化が抑制された系(低グルコース群)とを比較して発現差のある遺伝子の探索を行った。それぞれからPoly(A)RNAを抽出し、cDNAを合成した。PCR-Subtraction法により高グルコース群で高発現するcDNAをサブクローニング、BLAST programでデータベースから候補遺伝子を検索した。その結果、高グルコース状態で発現の強い28種の遺伝子を同定した。 3.候補遺伝子の発現プロファイリングと組織学的検討 得られた遺伝子が高グルコース濃度で発現が亢進しているかどうかをNorthern Blotting、定量RT-PCR法を用いて検討した。その中で、特に発現差の強かったTxnip遺伝子や、生殖細胞に強い発現を示したPttg遺伝子、RuvB12遺伝子についてin situ hybridization法、免疫組織化学法を用いて組織学的検討を行った。
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