2006 Fiscal Year Annual Research Report
腎癌組織特異抗原の解析と腫瘍特異的抗体治療法の研究
Project/Area Number |
18591777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
白木 良一 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (70226330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星長 清隆 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30229174)
赤堀 泰 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助手 (80221711)
黒澤 良和 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (10109259)
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Keywords | 腎細胞癌 / 抗体療法 / 腎癌特異抗原 |
Research Abstract |
共同研究者である黒澤らより供与されたヒト抗体型ファージ・ライブラリー(AIMS5ライブラリー)を用い完全ヒト型の腎癌組織特異的抗体の作製を目指している。このファージ・ライブラリーにより様々な抗原に対してヒト抗体単離調製を実施した結果、自然界に存在する抗原となり得る様々なエピトープに対して特異的に結合する抗体が必ず含まれていることが既に証明されている。既存腎ガン細胞株(3種類)を用い計5回のスクリーニングを行い、cp3フォームを有するファージ抗体331種類が単離された。臨床検体(病理診断で淡明細胞癌であった臨床検体5組織)による2次スクリーニングにて既に7種類の腎癌に特異的かつ正常組織に反応しない抗体を選別している。これらの抗体でのFACSは腎癌樹立細胞株により強い陽性像を示し、腎癌組織特異的であることを強く示唆した。また、これら7種類の抗体はいずれも淡明細胞癌に起因した樹立細胞株であったことより腎細胞癌の中でも最もその頻度の多い淡明細胞癌に対する抗原の同定およびそれに対するより純化された抗体を単離した。また、選別されたこれら抗体と腎癌細胞株を用いたWestern blotおよび免疫沈降法により得られたBandを切り出し、MSを用いることにより癌特異的抗原を同定する。現在までに有力と考えられる抗原を5種類同定している。癌組織特異的と考えられた抗体をIgG型ヒト抗体に変換し、腎癌樹立細胞株を用いたIn vitroでのADCC作用およびCDC作用にて、これらの抗体の機能を測定し腎癌特異的な抗腫瘍活性を有することが示された。以上のように、本ファージ・ライブラリーを用いたスクリーニングにて腎癌に特異的な抗体を検出し、腎癌に特異抗原を解析することにより、治療の標的となる癌抗原を同定し、ヒト抗体ライブラリーより特異的抗体を生成抽出している。ヒト腎癌に対する治療用抗体を作成することが本研究の最終的な目的である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Up-regulation of osteopontin, chemokines, adhesion molecule, and heat shock proteins in 1-hour biopsy from cardiac death donor kidneys2006
Author(s)
Kusaka M, Kuroyanagi Y, Mori T, Sasaki H, Maruyama T, Hayakawa K, Shiroki R, Kurahashi H, Hoshinaga K
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Journal Title
Transplantation Proceeding 38・10
Pages: 3347-50
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