2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化社会を担う逐次成形法を用いた金属床CAD/CAMシステム開発と臨床応用
Project/Area Number |
18592114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
本村 一朗 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60272598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 英雄 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60172425)
中村 保 静岡大学, 工学部, 教授 (70023322)
田中 繁一 静岡大学, 工学部, 助教授 (60197423)
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Keywords | CAD / CAM / チタン / 高齢化社会 / インクリメンタル成形 / 金属床 |
Research Abstract |
本研究ではインクリメンタルフォーミング(逐次的な塑性加工プロセス)技術を用いチタン床の製作最適条件を検討することを目的としている。インクリメンタルフォーミングにより作成された金属床はコンピュータ上でデザイン、制御されるため機能性を考慮した設計が可能であり、かつ口腔内を印記した模型をそのまま用いてチタン床を製作できるため義歯製作時間の大幅短縮の可能性、技工士など制作者サイドへの負担が軽減でき品質の安定供給が望める。従来のような複模型製作、ワックス形成等を行わないため、資源保護および環境破壊を押さえるのに貢献することも考えられる。インクリメンタルフォーミング技術を用いた場合、スプリング・バックがきわめて少なく寸法精度の向上、チタン鋳造による問題点である鋳造欠陥、反応層の形成や研磨の困難性等が克服される事も予想されチタン本来の特性を損なうことはない。筆者らはこれまでの研究でチタン床作製方法、作製条件について検討を行い、たわみや歪みを修正するためにチタン表面を陽極酸化をおこなうこと、歪みを補正するためには生じた歪みの有限要素解析を行いその結果を用いて成形機のデータ補正をおこなうことが必要である事を検討してきた。 本年度(平成18年度)では更なる寸法精度の向上のため取り込みデータ構築から検証を行なった。方法として3Dスキャナー(本年度研究費で購入)を用いて得られたCADデータ(無歯顎標準模型)をコンピュータ上にて成形位置等を決定した。これを逐次前方張り出し成形法を用い、固定したチタン板を4軸成形機による成形を行った。従来行なってきたデータ取り込みと比較してデータ補正をおこなう誤差が小さくなる事が明らかとなった。これにより更なる精度向上には加工データの生成の最適化により臨床への応用が期待される。
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