2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
和田 重人 富山大学, 附属病院, 講師 (50303219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 勲 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (10014268)
小川 良平 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 講師 (60334736)
近藤 隆 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (40143937)
田渕 圭章 富山大学, 生命科学先端研究センター, 助教授 (20322109)
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Keywords | 温熱療法 / 放射線療法 / 細胞内酸化ストレス / 口腔癌 / 癌治療増感 / 活性酸素増幅法 |
Research Abstract |
6-ホルミルプテリン(6-FP)は、細胞内で過酸化水素を生成し、温熱誘発アポトーシスを増強する。また、温度依存性フリラジカル発生剤であるAAPHは細胞内にアルキルラジカルやアルコキシラジカル等を生成し、α-フェニル-tert-ブチルニトロン(PBN)は細胞内に一酸化窒素およびパーオキシナイトライトを生成し、温熱誘発アポトーシスを増強する。今回、これらによる温熱誘発アポトーシス増強に関わる遺伝子群の解析を行った。 U937細胞を44℃,10分間温熱処理しアポトーシスを調べたところ、DNA断片化は約15%となった。この条件において、上記薬剤を併用するとDNA断片化率は約30%まで増強された。このように同程度の増強効果を示す6-FP、AAPHおよびPBNの処理濃度を調べ、薬剤併用によるアポトーシス増感に関連した遺伝子発現を網羅的に解析し比較した。 温熱単独では既存の報告に一致して、HSP(Heat Shock Protein)に関連した遺伝子群の上向き調整が確認された。薬剤併用による増強で共通したのは、c-jun発現の上昇とHO-1の減少であった。AAPH併用では、DNAJA1とSEPW1が減少し、GADD45Bが増加した。PBN併用では、DNAJA1とSEPW1が減少したが、6-FP併用では変化はなかった。これらの結果は、活性酸素種の種類の違いを反映した遺伝子発現変化と思われる。
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