2006 Fiscal Year Annual Research Report
ピロリ菌の除菌療法がブラキシズムと歯周病および口臭に及ぼす影響の解明
Project/Area Number |
18592250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大牟禮 治人 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (00404484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
瀬戸口 尚志 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (60206646)
坪内 博仁 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60145480)
永田 順子 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (50264429)
小椋 幹記 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (40194526)
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Keywords | ピロリ菌 / 除菌療法 / ブラキシズム / 歯周病 / 口臭 / GERD |
Research Abstract |
本研究は、ピロリ菌の有無が歯周病や口臭を含む全身の健康リスクに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 まず、鹿児島大学病院歯科に通院中の成人患者105名(25〜78歳)について、QUEST問診票とFスケール問診票を用いて胃食道酸逆流症(GERD)の定型症状を調べた。また、GERDの非定型症状と全身の関連症状、睡眠障害、口腔乾燥、舌痛、主観的QOLなどに関する質問紙調査を行った。口腔疾患について、残存歯数、歯周病、歯の咬耗、楔状欠損、齲蝕、顎関節症状などの診査を行った。各問診票のカットオフ値からGERD陽性・陰性群の2群に分け、全身および口腔症状の有無を統計学的に比較した。 その結果、QUEST問診票もしくはFスケール問診票で胃食道酸逆流症(GERD)陽性と判定された者は全体の25.7%であった。GERD陽性患者では、陰性群に比べて、全身の疾患や症状では昼間・夜間の咳き込み等の呼吸器の症状、背部痛、手足の先の痛み・しびれ、泌尿器科症状、身体全体の症状、頭痛が有意に多かった。睡眠障害も有意に多く、主観的QOLでは、身体的領域、社会的領域、QOL平均においてQOLが有意に低かった。以上から、GERDはいままで報告されている非定型症状以外に口腔疾患とも重要な関連のあることが示唆された。なお、この概要は第2回九州矯正歯科学会で報告した。 次に、GERD陽性患者3名について、胃内ピロリ菌感染検査・診断および食道内pHモニタリングを併用したPSGによる検査・診断を行い、GERD陽性患者ではブラキシズムが高頻度で認められることを確認した。今後、胃内ピロリ菌感染患者を対象に、食道内pHモニタリングを併用したPSGを実施し、除菌治療後の変化を含めて分析を行う予定である。
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Research Products
(5 results)