2006 Fiscal Year Annual Research Report
救急部門勤務後2,3年目看護師の職場適応(適応力)と支援モデル構築に関する研究
Project/Area Number |
18592369
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (70255412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 明美 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (90363720)
三浦 博美 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (30315551)
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Keywords | 看護学 / 臨床看護学 / 重篤・救急看護学 / 離職 / 職場適応プロセス |
Research Abstract |
新卒看護師の1年以内の早期離職が問題視されて久しいが、院内の研修制度や新卒看護師に対するサポート体制の充実がなされているにも拘らず、その割合が減少するのではなく1割以上になったとの報告がある。本研究では特に勤務がきつく、配属された看護師のストレスが高いとされる救急部門の看護師が(1)なぜ、救急部門を選択したのか、(2)1年目に離職を考えたのに職場に残留した理由は何か、(3)2,3年目看護師の適応プロセス(適応力)を探る。これらのことから、救急部門勤務後2,3年目看護師の適応プロセス(適応力)を明らかにし、適応力育成と施設側の支援モデルを構築する2年間の継続研究である。 1年目は計画に沿って1次調査、2次調査を実施した。1次調査では、関東・北海道の救急医療施設長および看護管理者の了解が得られた施設のなかで、救急部門に勤務する看護師の承諾が得られた8施設の看護師25名(うち分析対象23名)に個別面接調査を実施した。面接時間は平均40分程度であった。2次調査のグループインタビューは2年目看護師6名、3年目看護師2名の協力を得て各1時間30分程度行った。1年目の分析では救急部門選択理由、人間関係、辞めたいと思った時・辛いとき及びその時の対処行動、仕事への思い、辞めたいと思ったかが継続した理由について分析した。分析の結果、選択理由に関連して「救急ナースへの憧れ」、人間関係に関連して「先輩との関係」「同僚との関係」「人間関係の辛さ」、辛さに関連して「社会人としての辛さ」「余裕のなさ」「出来ない自分」「脱却できない辛さ」、対処行動として「気持ちの吐露」、継続の理由として「成長の自覚」「賞賛される喜び」等が抽出された。本データに加え、2年目はこれらのデータを分析したうえ、救急部門の管理者、2,3年目看護師の参集を求めワークショップを開催し、意見収集しながら支援モデルを策定し、評価を受ける予定である。
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