2007 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病対策における市町村支援活動モデルの開発-保健師エンパワーメントモデル-
Project/Area Number |
18592451
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
山下 清香 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 講師 (40382428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 由起子 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (10382425)
野口 藍子 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (00453233)
野見山 美和 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (10453234)
手島 聖子 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (20364177)
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Keywords | エンパワーメント / 保健師 / 生活習慣病 |
Research Abstract |
県型保健所及び管内市町村の協力を得て、生活習慣病対策における保健所の市町村支援活動の参加観察、市町村保健師へのインタビュー、インタビュー結果の報告会、保健所保健師とのディスカッションを行った。また、生活習慣病予防活動の推進を目的とした研修及び学習会を実施した。 保健所保健師は、研修会や会議等により施策や保健指導に関する情報を収集し、管内市町の生活習慣病対策の取り組み状況を把握した。また、管内市町村の国保と衛生担当部門の職員を対象とした情報交換会、計画策定等に関する情報の提供などを行った。 市町村保健師が考える特定健診・特定保健指導を実施る上での主な課題は、(1)地域の健康課題の抽出、(2)効果的な保健事業の展開、(3)市町村内部の体制、(4)医療機関との関係、(5)住民との関係に関することであった。保健所保健師は、市町村内部の体制づくりに関する支援を行ったが、健康課題の抽出、効果的な保健事業の実施、住民との関係づくりについては具体的な支援活動はおこさなかった。インタビューの結界、医師会に対しては新たな健診結果の判定基準の情報を提供した。 これらの結果から、市町村保健師の活動において、地域の健康課題の把握、施策の方向性の理解、保健活動のあり方の検討、保健活動の実践技術の向上、市町村の組織内の連携体制づくりに関する支援が必要と考えられた。保健所の具体的な支援として、市町村の関連部門への働きかけ、他市町村との情報交換、健康課題の確認、保健師の技術研修が有効と考えられた。そのためには、保健所自体の地域の健康課題に対する感度を高めるとともに、地域の健康課題に取り組むことができる縦断的な組織体制が必要であり、医療機関や住民を視野に入れ、一次予防から3次予防に関わる地域システムの構築に対する取り組みが必要と考えられた。
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