2006 Fiscal Year Annual Research Report
炎症時の下行性疼痛調整系におけるMAPK活性化の意義
Project/Area Number |
18613021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
井辺 弘樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60326353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相川 文子 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (60411427)
仙波 恵美子 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (00135691)
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Keywords | シグナル伝達 / 疼痛学 |
Research Abstract |
1)炎症後の吻側延髄腹内側部(RVM)におけるリン酸化p38 MAPK(p-p38 MAPK)の発現について ラット左側足底にComplete Freund's Adjuvant(CFA)を接種後、灌流固定を行い、脳を摘出、抗p-p38 MAPK抗体、抗tryptophan hydroxylase(TPH)抗体を用い免疫組織染色を行い以下の結果を得た。 1-1)CFA接種1時間以内では、RVMにおいて、リン酸化p38 MAPK陽性細胞数の有為な増加が認められた。 1-2)CFA接種30分後、RVMのリン酸化p38 MAPK陽性細胞の約40%はセロトニンニューロン(TPH陽性)であり、RVMのセロトニンニューロンの約70%はリン酸化p-p38 MAPK陽性であった。また、p-p38 MAPK、TPH二重陽性細胞数はコントロール群に比し、有為に増加していた。 これら結果をまとめ投稿し、研究成果2(Imbe et al.Brain Res.1134(2007)131-139)を得た。 2)薬剤脳内微量投与について UO126(MEK, inhibitor)もしくは50% DMSO(control)をRVMへ脳内微量投与し、ラット左側足底にCFAを接種、plantar testにて経時的に反応潜時の測定を行った。U0126投与群ではCFAにより足底で生じる痛覚過敏が50%DMSO群と比較して減弱するというデータが得られており、現在これらをまとめ投稿の準備中である。
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