2006 Fiscal Year Annual Research Report
国内組織のインセンティブ・メカニズムにゆがみがあるときの多国間での政策合意形成
Project/Area Number |
18653023
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
熊谷 礼子 帝塚山大学, 経済学部, 助教授 (20309511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寶多 康弘 南山大学, 総合政策学部, 助教授 (60327137)
細江 宣裕 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (60313483)
秋山 修一 釧路公立大学, 経済学部, 助教授 (60347177)
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Keywords | 国際経済学 / 内政と外交 |
Research Abstract |
国内の利害調整問題を地域・地方の間で考えるためには、まず各地域における特性を見極めなければならない。電力自由化も一連の規制改革のなかで進行しているところであるが、各地域の電力会社の管区においてそれぞれ独自の市場が形成されてきたために、規制改革に関する議論を全国一律の枠組みで考えることには無理がある。そこで、秋山と細江は9つの電力会社管区ごとに需要関数を個別に推定し、各地域の特性を把握することを試みた。これまでに、各地域の電力需要関数の推定作業を完了し、推定結果を吟味したところ十分頑健で、また、各地域の特性と関連づけた膏意も興味深いものとなった。現在は、この研究成果を論文として発表するための執筆作業を行っているところである。 寳多は国際的な環境協定と貿易との関連について調査した。まず、分析のための基礎的資料の収集・整理を中心に行い、研究の基礎・方向性を固めることに主眼を置いた。各国の環境政策の実態を調査・分類して、その特徴を捉えるとともに、問題点を洗い出す作業である。基本的な調査を生かした国際貿易の一般均衡モデルを構築に向けての準備を進めることができた。 熊谷は特定の政策が組織のインセンティブを通して、組織行動に与える影響について調査した。組織間のインセンティブを考慮した政策立案のためのモデル構築を進めるための準備として、政策と組織行動について既存の文献を中心に検討し、残された課題と問題点の整理を行った。
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