2007 Fiscal Year Annual Research Report
学習理論と実習経験の知識経験統合を強力に促す教員養成支援システムの開発と実践評価
Project/Area Number |
18700643
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
益川 弘如 Shizuoka University, 教育学部, 准教授 (50367661)
|
Keywords | 教員養成 / 協調学習支援 / 認知科学 / 学習科学 / 教師教育 / 理論と経験 / 知識統合 / ビデオ共有システム |
Research Abstract |
1. 18年度で実践した成果を詳細に分析したものを、日本認知科学会大会にて発表した。教育実習経験をReCoWeb上で共有して、過去の授業で学習した文献と関連付ける活動を通して、どのような形で知識を統合したのか、レポート内容の分析と、教育実習における研究授業の内容分析とを対応付けて検証した。教員養成系の学部学生を対象として、1・2年次に学んだ文献資料内容を、3年次の教育実習の経験後にビデオ電子データを元に振り返る活動を入れることで、経験を新視点として文献資料内容を将来現場で生かせる知識として精細化させることができるか分析評価した。実践の結果、約半数の学生が実習経験を踏まえて文献資料内容を精細化させることができていた。また分析結果より、認知学習理論に基づいた展開の研究授業を経験できた学生の方が、より振り返り授業で多種の文献資料と関連付けて知識を精細化させていたことが明らかになった。 2. ReCoWebを用いて、3年目の実践を行った。本年度は、大学附属の小中学校のみでなく、公立小学校・中学校への実習の様子も撮影した。3年生対象「学習科学」(受講生8人)にて授業実践評価を行った(申請者担当授業)。今年度は時期を変更し、教育実習は前期に、ReCoWebの利用授業は後期とした。昨年度の分析結果を踏まえ、互いの実習ビデオを相互に参照評価しあう活動を重点的に導入した。これにより、各学生の教育実習経験の質に関わらず昨年度よりも関連付け活動を促進させることで理解の深化を狙った。この授業の成果は、現在詳細を評価中である。 3. 本学大学院教育学研究科にて、本研究の成果を生かしてビデオ共有システムを他教員と共同で設計し、大学院授業でも活用できるよう研究科内システムとして開発整備した。
|
Research Products
(3 results)