2008 Fiscal Year Annual Research Report
学習理論と実習経験の知識経験統合を強力に促す教員養成支援システムの開発と実践評価
Project/Area Number |
18700643
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
益川 弘如 Shizuoka University, 教育学部, 准教授 (50367661)
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Keywords | 教員養成 / 協調学習支援 / 学習科学 / 教師教育 / ビデオ共有システム / 知識統合 / 教育実習 / 理論と実践 |
Research Abstract |
認知科学・学習科学の知見を元に、真の深い理解を目標とした学生主体の協調的な高等教育プログラムの開発を目指した。本研究課題では、特に、教員養成課程の学生を対象として、学生自身が協調的活動を通して学ぶ学習理論と、自己の教育実習経験を有機的に関連づけ、理論と実践を結んだ深い理解を協調的に構築していくための、授業カリキュラム及び協調学習支援環境の設計を行った。18年度、19年度の授業カリキュラムの試行結果より、実習ビデオを協調的に振り返り理論と関連づける活動を支援する、協調学習支援環境「静大ビデオ共有システム」を設計、関連プロジェクトと連動させつつ開発した。20年度は、この静大ビデオ共有システムを利用した授業実践と評価を行った。システムはWeb上に動画を登録し、その動画の特定時間範囲上にコメントを書き込み、共有できる。コメントは画面右側に作成者と共に一覧表示され、そこをクリックするとその部分から再生される。そして任意の動画の場面をURL情報として切り出すことができ、他の協調学習支援等に貼り付けることでそこから特定の部分動画を再生することが出来る。3年生対象「学習環境のデザイン」にて、他の受講者のビデオを見直し、過去学んだ研究文献と関連付けることで、より生徒がうまく学ぶための条件の視点を広げることを目標とした。結果、(1)自分のコメントを付けることで他者に対して自分のビデオをより具体的に伝えることが出来る。(2)他者がそのコメントを見ながら過去学んだ文献とのつながりを見ることで、より関連付けやすくなる、成果が見られ、より強力な授業カリキュラム、授業環境を構築できたと言える。
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