2007 Fiscal Year Annual Research Report
島嶼環境におけるラピタ人の拡散・適応戦略を探る考古学的研究
Project/Area Number |
18820058
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
石村 智 National Research Institute Cultural Properties, Nara, 企画調整部, 研究員 (60435906)
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Keywords | ラピタ / オセアニア / フィジー / 考古学 / 先史学 |
Research Abstract |
本研究は、南太平洋の島嶼世界へ人類史上最初に適応したラピタ人(3000 BP頃)の実態を解明するための、考古学的な実証的研究である。特にフィジー諸島共和国をフィールドに、ラピタ人の遺跡を発掘調査することで、具体的なデータに基づいた議論をおこなう点が、本研究の最大の意義である。 平成18年度は、採択の決定および補助金交付の時期が年度の後半になったため、フィジーにおける現地調査をおこなうことはできなかった。そのため、これまで調査してきたフィジー・ボウレワ遺跡の発掘データの整理に重点を置いた。その成果は国際雑誌上で発表し、また平成18年11月に米領サモアで開催された「ポリネシアン・ホームランド・ワークショップ」にて発表した。また平成19年2月には、ラピタ人以降の人類の太平洋地域における拡散のデータを集めるため、仏領ポリネシアとチリ・イースター島にて遺跡の踏査と博物館での資料収集をおこなった。 平成19年度には、平成19年12月にフィジーのサウスパシフィック大学およびフィジー博物館と共同で、フィジー・ボウレワ遺跡の発掘調査をおこない、土器、石器、貝製品、動物遺存体、さらには砂丘上の住居址遺構や埋葬遺構などについての多くの考古学的データを得た。また、平成19年8月にはスウェーデンのゴトランド大学で開催された「第七回イースター島・太平洋学会」にて研究発表をおこなった。 このように本研究は有意義な成果をあげるに至ったが、ラピタ人研究には依然多くの解明すべき点が残されており、それにはフィジーでの現地調査を継続的に実施する必要がある。
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[Journal Article] The Lapita occupation at Naitabale, Moturiki Island, central Fiji.2007
Author(s)
P. D. Nunn, T. Ishimura, W. R. Dickinson, K. Katayama, F. Thomas, R. Kumar, S. Matararaba, J. Davidson, and T. Worthy
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Journal Title
Asian Perspectives 46
Pages: 96-132
Peer Reviewed
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[Presentation] Lapita subsistence and health condition : Case at the Naitabale site, Moturiki Island, Fiji2007
Author(s)
T. Ishimura, K. Katayama, P. Nunn, R. Kumar, S. Matararaba, M. Minagawa, F. Thomas, J. Davidson, and T. Worthy
Organizer
VII International Conference on Easter Island and the Pacific
Place of Presentation
Gotland University, Swede
Year and Date
2007-08-23