Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 和男 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (90151787)
有賀 健 京都大学, 経済研究所, 教授 (60159506)
市村 英彦 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50401196)
阿部 修人 一橋大学, 経済研究所, 助教授 (30323893)
中嶋 智之 京都大学, 経済研究所, 助教授 (50362405)
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Research Abstract |
本年度は活動拠点の立ち上げとデータベースの構築を中心に研究活動を展開した。具体的には,一橋大学国立キャンパス内に「物価研究センター(Research Center for Price Dynamics)」を設置し,研究拠点とした。また,金融政策,企業の物価設定行動,POSデータ解析などに関する研究会を24回開催したほか,John Taylor, Andrew Levin, Frank Smets, George Evansなど米国・欧州の研究者を招聘し研究ネットワークの構築を行った。さらに,2度のニューズレター発行,ホームページの立ち上げなど研究成果普及のためのインフラ整備を行った。研究活動を班別にみると,「企業の価格設定行動の解明」班では,企業側スキャナーデータ(スーパーマーケット等の販売者のレジが記録するPOSのデータ)を購入し,データベースを構築した。価格改定頻度,改定幅,価格改定確率などの基本的な特性を整理し,市場の競争状態や景気変動などとの関係を分析した。また,経済産業省と協力して企業の価格設定行動に関するヒヤリングを行った。「1980年代半ば以降の物価変動プロセスの解明」班では,物価変動プロセスの変化を,(1)フィリップス曲線の形状変化・シフト,(2)相対価格変動,(3)予想インフレ率の変化の3つの視点から分析し研究成果を論文にとりまとめた。「物価安定を実現するための金融・財政システムの設計」班では,ゼロ金利制約や非完備市場など中央銀行を取り巻く環境に制約が存在する場合の最適金融政策ルールについて分析を行い,研究成果を論文にとりまとめた。
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