2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18GS0210
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
齊藤 直人 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (20321763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 哲也 京都大学, 理学研究科, 助教 (50219896)
村田 次郎 立教大学, 理学部, 准教授 (50360649)
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Keywords | 核子構造 / スピン / 量子色力学 / クォーク / グルーオン / データ収集 / 電子回路基板 / トリガー |
Research Abstract |
平成21年度は、残りの機器の導入を行い、シャットダウン中に設置・導入する必要があったが、設置・導入は順調に進んだ。前年度までの実績に基づき、日本から研究者を派遣、また現地のテクニシャンの協力を得て、期限内に設置を完了した。 一方、昨年度末から、今年度にかけて収集していたデータを解析し、我々が導入したトリガーシステム全体の性能について実際のデータを用いて評価を行った。解析結果は、国際会議などで発表した。 さらに、データ解析の中で発見されたあらたな問題点として、熱中性子に依ると思われる、飛跡検出器における大きなパルスの発見がある。この問題は、飛跡検出器をこれまで担当して来たグループが、回路系に加えた変更により顕著になった物で、我々のトリガーシステムの導入に伴って詳細解析していく中で発見した物である。トリガーシステムの性能に影響があるだけでなく、飛跡検出器のパフォーマンスとして最適なものが得られていないことを示唆し、今後の課題の一つとなっている。 我々は、飛跡検出器の読み出し系の改良と、熱中性子の吸収材の導入を提案し、準備を行っているところである。 また、加速器のパフォーマンスが、ルミノシティ、偏極度ともに満足できるものではなかった。今後の改善について、加速器チームと会合を持ち、議論を進めて来た。つい最近になって、問題点と思われるハードウェアが同定された。今後の改善に期待が高まっているところである。
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Research Products
(12 results)