2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18GS0319
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 和秀 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 教授 (80124379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 誠 九州大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (40373394)
齊藤 秀俊 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (90444794)
中塚 映政 佐賀大学, 医学部, 准教授 (30380752)
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Keywords | ATP受容体 / 神経因性疼痛 / ミクログリア / P2X4 / アストロサイト / サイトカイン |
Research Abstract |
現在、神経因性疼痛に苦しむ患者数は世界で1500万人に達する。我々は「脊髄内ミクログリアの異常な活性化と、そこに発現するATP受容体サブタイプP2X4の刺激により脳由来神経栄養因子(BDNF)が放出され、BDNFが後角ニューロンに働いて神経因性疼痛を引き起こす」ことを発表した(Nature424,778-783,2003;Nature,438,1017-1021,2005)。本研究では、グリア細胞がいつ、どこで、どのようにして神経損傷情報を受け取り、その結果何を介して、痛み情報伝達を変調させ、神経因性疼痛を引き起こすのかを明らかにする。本年度は次のことを明らかにした。(1)末梢神経損傷後に起こる脊髄後角でのミクログリアの活性化は、まず突起の退縮と細胞体の肥大化が起こり、その後に細胞周期へと再突入して細胞増殖を起こすと考えられた。また、細胞周期のG1期からS期への移行をミクログリアのLynチロシンキナーゼが制御している可能性も示唆された。(2)神経損傷後、脊髄内でフィプロネクチンの産生が増加し、その後、フィブロネクチン/インテグリン系を介して脊髄内ミクログリアのP2X4受容体発現増加が引き起こされ、アロディニア発現につながることを明らかにした。このアロディニアの発現にMEK-ERK経路およびPI3K-Akt経路およびMEK-ERK経路が関与することが示唆された。(3)ミクログリアP2Y6受容体は神経因性疼痛に関与すると共に、貪食能にも深く関与することを明らかにした(Nature,446,1091-1095,2007)。
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[Journal Article] Reduced pain behaviors and ERK activation in primary sensory neurons by peripheral tissue injury in mice lacking platelet-activating factor receptor.2007
Author(s)
M. Tsuda, S. Ishii, T. Masuda, S. Hasegawa, K. Nakamura, K. Nagata, T. Yamashita, H. Furue, H. Tozaki-Saito, M. Yoshimura, S. Koizumi, T. Shimizu & K. Inoue
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Journal Title
J Neurochem 102
Pages: 1658-1668
Peer Reviewed
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