2020 Fiscal Year Annual Research Report
先端医療分野における欧米の生命倫理政策に関する原理・法・文献の批判的研究
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18H00606
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小出 泰士 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30407225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅見 昇吾 上智大学, 外国語学部, 教授 (10384158)
秋葉 悦子 富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (20262488)
松田 純 静岡大学, 人文社会科学部, 名誉教授 (30125679)
藏田 伸雄 北海道大学, 文学研究院, 教授 (50303714)
小林 真紀 愛知大学, 法学部, 教授 (60350930)
本田 まり (眞鍋まり) 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60384161)
香川 知晶 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (70224342)
甲斐 克則 早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (80233641)
横野 恵 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (80339663)
児玉 聡 京都大学, 文学研究科, 准教授 (80372366)
品川 哲彦 関西大学, 文学部, 教授 (90226134)
奥田 純一郎 上智大学, 法学部, 教授 (90349019)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生命倫理 / 医療倫理 / 比較思想研究 / 比較法研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度特に重点的に研究を進めたのは、フランス生命倫理法改正に伴い、フランスの生命倫理思想や生命倫理政策において、いかなる変化が生じているのかについてである。フランスの生命倫理は、技術の使用に積極的である一方で、民法典16条に規定されているいくつかの基本原則を土台として、個々の生命技術の使用に至るまで、論理的に一貫して厳格に規制してきたという点で、生命倫理に関するフランスの対応は世界の1つの手本であることは間違いない。その生命倫理法が2021年に改正されたことは、世界の動向にも大きな影響を及ぼすだろう。 そこで、とりわけ今回の改正において注目された、生殖補助技術の利用の自由化(女性カップルや独身女性が生殖補助医療を利用すること)への転換について、さらにはそれを支える保健医療民主主義という生命倫理政策を決める上での新しい社会正義について、フランスだけにとどまらず、ヨーロッパ全体を視野に収めて検討した。 共同研究では、フランスの生命倫理の考え方の基本を再度確認するとともに、フランス社会の変化と生命倫理に関する哲学の変遷を分析し、今後の動向について考察した。 もう一つの重要なテーマは、安楽死・尊厳死の問題である。おりしも、安楽死に関しては世界に先行しているように言われるオランダにおいて、認知症の女性に安楽死を実施した事件が裁判で争われ、最高裁における判決が出た。その件に関して著された、オランダの2人の法学者の論文や、本共同研究の研究分担者による著作を元に、研究分担者全員で議論を重ねた。 私どもの研究が幾分でもわが国の生命倫理学に資することを願い、以上の成果を2020年度版の『生命倫理・生命法研究資料集Ⅵ』にまとめ、わが国の研究者諸氏にご意見ご批判を仰いだ。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(35 results)