2018 Fiscal Year Annual Research Report
アジア近現代演劇の超域性の研究ークラスター構築と次世代研究者育成の国際共同研究
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18H00624
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永田 靖 大阪大学, 文学研究科, 教授 (80269969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 三彌 成城大学, その他, 名誉教授 (10054503)
中尾 薫 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (30546247)
小菅 隼人 慶應義塾大学, 理工学部(日吉), 教授 (40248993)
横田 洋 大阪大学, 総合学術博物館, 助教 (50513115)
鈴木 雅恵 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (70268291)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アジア演劇 / 伝統演劇 / ポストコロニアル演劇 / 演劇の近代化 / 演劇とナショナリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本共同研究の初年度であるが、ほぼ予定の計画は実施できた。まず7月9日~12日にベルグラード大学で開催された、International Federation for Theatre Research Belgrade Conference において、Asian Theatre Working Group Belgrade Meeting を開催することができた。テーマであるTheatre and Migrationについて、15本のアジア演劇に即した研究論文が集まり、活発な議論を交わした。また同じくIFTR Asian Theatre Working Groupでは、2019年2月21日と22日両日に韓国国立芸術綜合学校(ソウル)において、Beyond the Boundary of Theatreをテーマに研究集会を開催した。ここでも20本を越える研究論文が、韓国をはじめ、インド、フィリピン、台湾、日本、中国、アメリカ、ポーランド、フィンランドからの研究者が集まってそれぞれの論文について深く議論を交わした。さらに、2018年の11月2日と3日の両日において、The 6th Asian Theatre Studies ConferenceをContraversy and Conciliation をテーマに国立台北芸術大学において開催した。これは韓国国立芸術綜合学校演劇院、上海戯曲学院、大阪大学演劇学研究室、そして台北芸術大学の戯劇系の大学院生の合計23本の研究発表を行った。これら4大学の教員も多数参加して、活発な質疑応答が行われ、研究の深化とアジアの若手研究者の交流を大いに進めることができた。これらの研究論文はそれぞれにおいて、適宜学会誌、学術雑誌、単行本などにまとめられているが、本研究課題の研究代表者は、近年のこれらの研究成果のうち、アジア演劇の近代化をテーマにしたものを集めて、Asian Theatre Modernization, process and Traditionの論集にまとめ、編集をほぼ完了している。この刊行は2019年5月に予定されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた2回の研究集会をベルグラードとソウルにおいてそれぞれ開催することができた。ともに多くの研究発表と参加者があり、密な議論を展開することができた。また次世代研究者の育成を主眼とした国際会議を台北芸術大学にて開催することができた。こちらもそれぞれ20本内外の研究論文の発表があり、極めて充実した研究集会となった。大きく予定した3つの研究集会、国際会議を開催することができ、ひとまずは順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で大きな問題はないが、2019年度の予定は、7月に上海戯劇学院にて研究集会を、また11月には同じく上海戯劇学院にて(正確には上海戯曲学院)若手育成を主眼にして国際会議の開催が決まっている。2020年の研究集会の場所がまだ決まってはおらず、バングラデシュのダッカでの開催を検討中であるが、今後詳細を詰めていく必要がある。また研究論文をまとめた論集の編集も構想中であり、今後進めていく予定である。
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