2020 Fiscal Year Annual Research Report
アジア近現代演劇の超域性の研究ークラスター構築と次世代研究者育成の国際共同研究
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18H00624
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永田 靖 大阪大学, 文学研究科, 教授 (80269969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 三彌 成城大学, その他, 名誉教授 (10054503)
中尾 薫 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (30546247)
小菅 隼人 慶應義塾大学, 理工学部(日吉), 教授 (40248993)
横田 洋 大阪大学, 総合学術博物館, 助教 (50513115)
鈴木 雅恵 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (70268291)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アジア演劇 / 伝統演劇 / ポストコロニアル演劇 / 戦争と演劇 / トランスカルチュラル演劇 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は前年度開催予定であった研究集会を開催することを計画したが、コロナ禍ゆえに、すべて中止またはオンラインでの開催となった。まず7月に予定されていたInternational Federation for Theatre Research Galway Conferenceは、最終的に中止となったために、予定していた研究集会もひとまず中止せざるを得なくなった。また11月に大阪で予定していたinternational Asian Theatre Studies conferenceもコロナ感染拡大の状況を勘案して、オンライン開催とした。11月7日と8日の両日、上海戯劇學院、韓国芸術綜合学校演劇院、国立臺北藝術大学戯劇学科、そして大阪大学文学研究科演劇学研究室のそれぞれ演劇学を学ぶ大学院生の合計17本の研究発表を行うことができた。テーマはTheatre at a Critical Pointとし、コロナ禍での演劇と演劇研究の課題を含む様々な演劇史、演劇学上の論文が発表され、2日間にわたって盛んに議論が行われた。4大学の教員も活発に議論に参加して、また主として東アジアの演劇学を学ぶ大学院生のクラスター構築に大きな成果となった。また昨年3月末にハノイでの開催を予定していたAsian Theatre Working Group Colloquiumは、2020年度での現地での開催も見送り、テーマは変わらずAsian Theatre and Warとしたままでオンラインでの開催とした。2021年1月9日に、アメリカ合衆国、韓国、台湾、インド、トルコ、ブラジル、日本からの8本の論文についてオンライン上で、活発な議論を行った。ともに、オンラインでの開催のために専用のウェブサイトを構築し、情報のやりとり、論文やプログラムの共有、また開催について広く世界中に公開することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により各都市間の交流が制限され、予定していた研究集会の1回が開催できなかった。しかしコロナ禍の中で、2度のオンライン開催が実施できたために、研究は順調とはいえないまでも、必ずしも遅れたわけではない。また昨年度からの繰越金を用いて、アジア諸都市の研究者間のウェブサイトと、東アジア演劇学大学院生の国際学会のためのウェブサイトが構築できたことは大きな成果と考えられる。各発表論文の水準も高く、相応の成果を挙げていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については、コロナ禍の進捗状況によるところが大きいが、例年通り3種類の異なる研究集会の開催を予定している。7月には昨年度中止になったIFTRのGalway Confeence での研究集会はオンラインにて実施する。また秋にはinternational Asian Theatre Studies conference のオンライン開催を予定し、現在競技中である。3月にはアジア諸都市での研究集会を予定しているが、現時点ではコロナ禍のために予定が立たず、現在競技中である。研究集会の実施の他に、この間の成果を集めた論文集を編集予定である。さらに本年度が最終年度であるため、何らかの形で報告集の刊行も検討中である。
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