2019 Fiscal Year Annual Research Report
Grammatology of Literature and Law: Japanese Language Literary Genres, Japanese Law & Their Cross-border Receptions
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18H00659
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
SEN RAJLAKHI (センラージ・ラキ) 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 助教 (20795611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚村 政行 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (40171821)
加藤 百合 筑波大学, 人文社会系, 教授 (50326815)
逆井 聡人 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (50792404)
本澤 巳代子 筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (70200342)
佐伯 順子 同志社大学, 社会学部, 教授 (70215573)
姚 紅 白百合女子大学, 言語・文学研究センター, 研究員 (90727140)
金 ヨンロン 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (60806595)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本語文学 / 法・制度 / 境界横断 / 植民地支配 / 比較文学 / 台湾、中国、韓国 / アメリカ、ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、二回にわたり分担者及び研究協力者を含め国際学会に特別パネルで研究成果を発表した。日本語文学テクストと日本の法・制度に関する国内の基礎的な文献を収集し、それぞれの分担者が文学の資料及び法律の関係について深く考察を深めた。研究代表として、昨年度、植民下の台湾における日本文学と法律に続いて、今年度の2月4日に東京外国語大学にUniversity of Colorado Boulder大学(アメリカ)のSungyun Lim教授を招いて「文学と法:植民地期朝鮮と日本の法」国際研究会集会をひらき、植民地時代と日本の朝鮮の文学や歴史と法律を中心に発表を行い、ゲスト対談者歴史(金富子)、法律(本澤)、文学(セン)それぞれの専門家から研究発表及び対談、コメントを発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究者代表:センは7月30日のマカオ大学における国際比較文学会で「 Imagining Japanese Literature and Law」という課題を中心に二つのパネルを応募し、国内外の研究協者も含めた研究発表を行なった。その準備段階において各発表原稿に対して文学分野からはセン、法律専門家及び分担者の棚村教授は法律の視点から各発表者にコメントやアドヴァイスを提供した。センは、引き続き、9月6日エジンバラ大学で開催された国際学会のパネル[Looking at Modern History through the Prism of law]で明治期の法律の現代の小説への影響について纏めた。分担者:本澤 国際研究会における明治民法・現行民法と朝鮮での法律の実施について議論を深め、Sungyun Lim教授と対談を行なった。棚村 文学を担当する分担者それぞれの発表原稿に対して法律の視点からコメントを提供し「日本の家族を支える法制度の変遷とキリスト教」の原稿を執筆。佐伯 日本や国際映画テクストにおける家族法の変遷についての調査及び発表。加藤 明治文学者のロシア文学から得る方の意識を取り上げて両国の戦争未亡人の状況を発表。逆井 日本における在日韓国・朝鮮人の政治的アイデンティティの形成を取り上げ、在任朝鮮文学を素材に、戦後の日本社会や占領軍や法律が在日朝鮮人をどう扱ったかを考察。マクナイト1970年代に活躍した作家中上健次の作品やその世界を切り口に法制度と日本文学の関係について発表。橋本 戦後日本文学における権利意識について、ドイツの法学者イエーリングの権利のための闘争との関連で発表。姚 中国における日本の不倫映画の受容と、婚姻・離婚事情やドラマ・映画などの内部審査体制を中心に発表。金は植民地時代の近代日本文学と朝鮮文学を比較しながら、文学への法規制を論じ、その関連の論文執筆。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで、日本文学における法律、植民下の台湾や朝鮮の文学や歴史文献における日本法律の影響などについて考察を行い、これからは中国の文献や文化における日本法関係の資料調査より具体的に実施し、国際研究集会を開く予定である。さらに分担者それぞれの分野の文学と法律の関係について文献調査や発表を目指すのである。
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Research Products
(32 results)