2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Database Construction of Correct Use and Misuse in Considerate Expressions for the Dictionary of Japanese Considerate Expressions
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18H00680
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
山岡 政紀 創価大学, 文学部, 教授 (80220234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 正樹 筑波大学, 人文社会系, 教授 (10302340)
牧原 功 群馬大学, 国際センター, 准教授 (20332562)
斉藤 信浩 九州大学, 留学生センター, 准教授 (20600125)
甲田 直美 東北大学, 文学研究科, 教授 (40303763)
遠藤 李華 創価大学, 公私立大学の部局等, 助教 (40854089)
斉藤 幸一 大阪電気通信大学, 教育開発推進センター, 特任講師 (50649845)
三宅 和子 東洋大学, 文学部, 教授 (60259083)
大和 啓子 群馬大学, 国際センター, 講師 (60640729)
伊藤 秀明 筑波大学, 人文社会系, 助教 (70802627)
西田 光一 山口県立大学, 国際文化学部, 教授 (80326454)
宮原 千咲 広島修道大学, 学習支援センター, 学習アドバイザー (00779267)
李 丹 創価大学, 文学部, 助教 (60876704)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 配慮表現 / ポライトネス / 敬意表現 / 慣習化 / 語用論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「日本語配慮表現辞典の基盤形成のための配慮表現正用・誤用データベースの構築」は、2020年度に4年間の研究期間のうちの3年目を迎えた。主に4項目を報告する。 1)8月22日(土)には第11回日本語コミュニケーション研究会を開催した。ここには本課題の研究者合計21名が参加し、うち9組10名が本研究課題に関わる語用論、コミュニケーション理論関連の研究発表を行った。8月29日(土)配慮表現データベース研究会を開催した。ここには本課題の研究者合計21名が参加し、うち7名が本研究課題の配慮表現データベース入力作業に直接関わる諸問題についてテーマ別に研究発表を行った。 2)11月28日(土)には日本語用論学会第23回大会で本研究課題の研究者6名によるワークショップ「配慮表現の対照研究」を行った。ここでは、配慮表現というカテゴリーが日本語独自のものではなく普遍的現象であることを研究代表者が述べ、日本語、英語、中国語、アラビア語における配慮表現の普遍性と慣習化過程における個別性について考察した。 3)英国の研究誌より打診を受け、2021年2月に発行されたImpact: Critical Thinking in Social Science誌に記事“A dictionary of Considerate Expressions”を寄稿した。配慮表現がポライトネスが慣習化した言語表現であり、英語をはじめ諸言語に見られる普遍的な範疇であることを英語で説明した。 4)配慮表現データベースの入力作業を断続的に行った。合計33件の入力を行ったが、途中、8月の研究会や11月のワークショップ等での成果を活かして内容の検証・更新を図った。 5)次年度以降への準備として、国際語用論学会(IPrA、2021年7月予定)へのパネルエントリー、配慮表現辞典構想に関する出版社との協議などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は予期せぬ新型コロナウィルス感染症の拡大のため、対面による合宿、打ち合わせ、出張が全くできなかったが、Zoomを活用して研究会の開催、オンライン学会へのエントリー、日常的な打ち合わせなどにより、研究活動の維持に努めた。結果として、研究計画の遅滞は最小限に食い止めることができ、内容的にはむしろ大きく前進させることができたと考えている。特に日本語用論学会でのパネル「配慮表現の対照研究」を開催したこと、英国の研究誌Impact: Critical Thinking in Social Science誌に記事を掲載できたことにより、複数の研究者・出版社から問い合わせを受けるなど、配慮表現研究に関する学界の関心を広く喚起することができたことは、本研究課題にとって大きなプラス材料となった。 また、本研究課題の中心活動である配慮表現データベースの入力作業も、研究・考察を行いながらの試行錯誤ではあるが、33件の実績を得たことはまずまず順調な進展と見ている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は本研究課題の最終年度となる4年目に当たる。7月には国際語用論学会(IPrA)にパネル"Contrastive Study for Considerate Expressions"をエントリーしている。また、研究課題終了後に構想している『日本語配慮表現辞典』について出版社との協議を本格化していく予定である。本研究課題は辞典そのものの制作ではなく、辞典の基盤となるデータベースの作成であるが、これについても可能な限り作業を進め、終了後の辞典作成作業にスムーズに移行できるように取り組んでいきたい。そのため、8月にはオンライン研究会を開いて互いの作業状況を確認し、作業の意思統一、考察の深化を図りたい。いずれにせよ、当初予定している研究計画どおりに推進していく予定である。
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Research Products
(34 results)