2018 Fiscal Year Annual Research Report
近代ヨーロッパにおけるカトリシズムの変容と持続をめぐる社会史的考察
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18H00730
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
中野 智世 成城大学, 文芸学部, 教授 (90454470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 千秋 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (00292459)
前田 更子 明治大学, 政治経済学部, 専任准教授 (30453963)
中野 修治 (尾崎) 静岡県立大学, 国際関係学研究科, センター客員研究員 (70765213)
村上 信一郎 神戸市外国語大学, 外国学研究所, 名誉教授 (10305675)
寺戸 淳子 専修大学, 文学部, 兼任講師 (80311249)
長井 伸仁 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (10322190)
勝田 俊輔 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (00313180)
芦部 彰 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (00772667)
渡邊 昭子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (20293144)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 西洋史 / 宗教 / 近代ヨーロッパ / カトリシズム / 社会史 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、研究組織の基盤を確立するとともに、主に以下の2点を中心に研究を進めた。まず、本研究課題の分析を進めるうえでの理論的フレームワークと分析の射程を考えるために、メンバー相互で、さらには複数のゲストスピーカーを迎えて、議論を深めること(①)、次に、参加研究者がそれぞれの担当課題を遂行する上での論点整理、史資料調査を進めることである(②)。具体的には、以下に示す通りである。
①メンバーのみのクローズドの研究会を2回(2018年7月1日:青山学院大学、8月6日:明治大学)開催した。7月には研究分担者の渡邊千秋氏、8月には村上信一郎氏、および中野がそれぞれ研究報告を行い、参加研究者とともに議論を行った。さらに年度後半には、ゲストスピーカーを交えた研究会を2回(2018年11月4日:明治大学、2019年3月9日:東京大学)開催した。前者においては、ドイツ近世宗教史の猪刈由紀氏、イギリス近世史の山本信太郎氏を迎え、近世の宗教社会史についてご講演いただいた後、議論を行った。また、3月の研究会では、パリ第一大学より宗教史、宗教人類学の泰斗であるフィリップ・ブトリ氏をお迎えし、近代フランスの婚姻形態の変化に関するご講演をうかがい、議論を行った。ブトリ氏は、一般向けの講演会として、日仏会館(2019年3月4日)、さらに龍谷大学(2019年3月6日)においても講演を行い、科研メンバーも参加した。
②すべての参加研究者が、それぞれのフィールドとする調査国に赴き、史資料調査を進めた。その成果の一部は、内外の学会等で口頭報告として、あるいは論文として発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外からの研究者招聘の時期が、先方の都合により年度末の3月となったため、一部の研究分担者が研究会に参加できなかったこと以外は、すべて当初の計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、昨年度来、積み重ねてきた共同研究全体の方向性についての議論を継続する一方、具体的な分析枠組みや方法、各自が検討する個別テーマのすり合わせなど、次のステップに向けた討議を重ねる。また、昨年度に引き続き、幅広い視野から研究課題を検討するため、国外から1~3名のゲストスピーカーを招聘し、意見交換と討議を行う。さらに、各参加研究者(連携研究者を含む)は、引き続き、それぞれがフィールドとする当該国での史料調査・収集を進める。具体的には、以下のスケジュールに沿って共同研究を進める予定である。 6月 第一回研究会(会場:東京) 個別報告(尾崎修治)および、参加研究者全員による個別テーマの紹介、今後の方向性に関する討議。 7月 第二回研究会 (会場:東京)ベンヤミン・ツィーマン教授(シェフィールド大学)を迎え、講演会を予定(現代史研究会との共催)。20世紀後半のヨーロッパにおけるカトリック教会制度の改革運動についてお話しいただくほか、本研究課題について、専門的知見とアドバイスの提供を受ける。8~9月には、海外での史資料の調査収集。渡邊千秋(スペイン)、渡邊昭子(ハンガリー)、加藤(ポーランド)、村上(イタリア)、勝田(アイルランド)、寺戸、長井、前田(いずれもフランス)、芦部、尾崎、中野(いずれもドイツ)が海外調査を予定している。 11月 第二回研究会(会場:東京)個別報告(渡邊昭子、村上信一郎)と、共同研究全体に関する議論を行う。 1月(2020年) 第三回研究会(会場:東京)スペイン、フランスより宗教史研究者を迎え、ワークショップ形式で、カトリシズム研究、および、本研究課題についての意見交換を行う予定である(現在調整中)。3月には、寺戸、前田、渡邊千秋が海外調査を予定している。
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Research Products
(15 results)