2020 Fiscal Year Annual Research Report
性感染症に関する知識の普及と定着を促す介入方法の検討-フィールドと実験室の融合-
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18H00869
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 教授 (50405487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 哲也 帝塚山大学, 経済経営学部, 講師 (20643505)
長塚 昌生 大阪学院大学, 経済学部, 講師 (20759310)
稲葉 美里 近畿大学, 経済学部, 講師 (70793975)
本西 泰三 関西大学, 経済学部, 教授 (90315218)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 性感染症 / ランダム化比較試験 / フィールド実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間を延長したことで、2019年度、2020年度に実施した性感染症(HIV, 梅毒、淋病など)の知識向上に関するランダム化比較試験の結果を分析することができた。なお、2021年度に追加実験を実施する予定だったが、コロナ禍による経済実験室の運営状況により、実験を実施することができなかった。 この調査では参加者をランダムに三群に分け、そのうち二群に介入を施した。参加者は各群おおよそ100名だった。介入群に対して1回目の調査終了後に性感染症に関する知識獲得を促す資料を配付し、3週間後に実施した2回目調査までに一読しておくことを依頼した。2回とも調査に参加した参加者の割合は90%程度で、計300名が分析対象だった。 介入群のうち、一つには1回目の調査終了時に集団の平均得点を表示する介入を加えた。分析結果は以下のようであった。(1)対照群も含め、すべての群で1回目よりも2回目の方が知識に関する質問の回答が高かった。(2)しかし、対照群よりも介入群の方が知識はより向上した。統計学的には有意な結果が得られた。特に女性に対する介入が有効であることが分かった。(3)介入群の間では知識向上の程度は統計学的に有意な差があるとは言えなかった。また、性格特性などの変数と有意な相関が見られた。 よって、本調査からは感染症に関する知識を配布し、読ませることが当該知識の向上に有効であることが示唆された。知識向上は性感染症予防に寄与すると考えられるが、本研究プロジェクトでは予防行動まで踏み込めなかった。将来の研究では予防行動を射程に入れたい。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)