2021 Fiscal Year Annual Research Report
Building of a Global Business of the Aquaculture Business
Project/Area Number |
18H00897
|
Research Institution | Niigata University of International and Information Studies |
Principal Investigator |
内田 亨 新潟国際情報大学, 経営情報学部, 教授 (50453460)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
寺本 義也 ハリウッド大学院大学, ハリウッド大学院大学(ビューティビジネス研究科), 教授(移行) (30062178)
平松 庸一 日本大学, 商学部, 教授 (90432088)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 水産養殖 / ビジネスモデル / グローバル / サプライチェーン / サステナブル / ローカル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当初、世界で勝つためのグローバルビジネスモデルをどのように構築すればよいのかという、研究課題を持っていた。しかし、①ロシアによるウクライナ侵攻、②SDGsの伸展、③円安、から「世界で作り、世界で売る」というビジネスモデルが必ずしも良いとは限らないという時代の流れとなった。 ①では、ロシア産の輸入禁止およびロシア上空飛行禁止のためノルウェー産サーモン輸入の時間的な問題が発生した。②では、チリやノルウェーなど地球の反対側から商品を輸入するフードマイレージや輸送による二酸化炭素排出問題などが意識されるようになった。③では、コスト的に輸入品が割に合わなくなった。したがって、サーモンの国内需要をまずは満たすために、「ローカルビジネスモデル」が「グローバルビジネスモデル」より優先度が高くなった。こうした中、本年度は「国内で作り国内で売る」というビジネスモデルを追究した。同時にローカルビジネスモデルでは、ローカルな産業における新産業創出という副産物も重要であることがわかった。研究対象としたのは、岩手県大槌町の「岩手大槌サーモン」である。大槌町は、震災後の地域経済の活性化が最優先の課題と位置付け、新産業創出と振興を推進していた。同町は、産官学連携体制を構築し、町民所得の向上と人口の維持・増加を目指して施設整備を行った。一方、養殖事業化のアクターとして、大槌復光社協同組合は、淡水(種苗)養殖を担っている。新おおつち漁業協同組合の組合員である弓ヶ浜水産株式会社は、銀ザケ・トラウトの2魚種の海面養殖を担っている。また、大槌町の歴史的、地理的環境は、「生もの」の生産にとって重要なアクターでもある。こうした研究によって、サケ類養殖をとりまく大槌町およびアクターが各々得意な分野を通じて、事業化を遂げるだけでなく、ネットワークを構築・活用してローカルでの産業振興に貢献する姿が明らかにされた。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Remarks |
内田亨「海の豊かさを守るためのぶり養殖事業:ニッスイグループ黒瀬水産株式会社の経営学的事例を通して」国立高雄科技大学SDGsフォーラム国際連合中間発表会。於:国立高雄科技大学(2024年3月6日)
|