2018 Fiscal Year Annual Research Report
Bio-politics in inclusion/exclusion of minorities : Historical sociology on Buraku improvement and reconciliation policy
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18H00941
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Research Institution | Kyoto Human Rights Research Institute |
Principal Investigator |
野口 道彦 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (00116170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 寛 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (20323909)
井岡 康時 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (60810926)
石元 清英 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (90212935)
小林 丈広 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (60467397)
白石 正明 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (70253573)
杉本 弘幸 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (10625007)
手島 一雄 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (60773926)
田中 和男 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (80571413)
廣岡 浄進 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 客員研究員 (30548350)
矢野 亮 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (00755324)
山本 崇記 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, その他 (80573617)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 被差別部落 / 包摂と排除 / 生政治 / 統治 / 留岡幸助 / 社会事業 / マイノリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1年目の2018年度は、下記日程で合計9回の研究会を開催した。5月26日(土)、6月23日(土)、7月22日(日)、9月2日(日)、9月22日(土)、10月21日(日)、12月9日(日)、2019年1月27日(日)、3月17日(土)・18日(日)(うち3月17日、18日は合宿形式にて実施)。その内容は次の通りである。 ◆『留岡幸助日記』の書誌的研究 10月13日(日)、野口道彦代表と関口寛副代表が北海道家庭学校を表敬訪問した。また同博物館にて佐藤京子館長より留岡幸助日記・手帖の原本の整理状況について説明を受け、資料調査を実施した。『留岡幸助日記』は現在、北海道家庭学校が所有する原本のほか、同志社大学人文科学研究所が所有するマイクロフィルム版(1974年撮影)、およびその紙焼き版(1975-1976年製作)、『留岡幸助日記』(全5巻、矯正協会、1979年)が利用可能である。共同研究を開始するにあたり、相互を比較検討することでそれぞれの書誌を明らかにした。 ◆留岡幸助日記の基礎的検討および部落問題関係記事の調査 留岡幸助日記・手帖に書かれている内容および『留岡幸助日記』(全5巻)との異同、部落問題関係記事の有無とその内容について、全321冊のうち約半分の検討を終えた。 ◆『留岡幸助日記』のデジタル複製の作成 同志社大学人文科学研究所所蔵版を底本として共同研究を進めることにし、北海道家庭学校および同志社大学人文科学研究所から許可を得て、デジタル複製を作成した。 ◆外部有識者の招待講演 10月21日(日)に留岡幸助研究の第一人者である室田保夫氏を招聘し、留岡幸助研究の現状と未解明の課題、そして関係史料の状況について講演をしていただいた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
留岡幸助日記・手帖(全321冊)について、『日記』刊本に収録されていない箇所を特定するため、研究メンバーが分担して両者を照合する共同作業を行った。その成果を報告するための研究会や合宿を実施し、次年度の研究のための基礎固めをおこなった。担当者が気付いたことを報告し合い、全体で討議することにより、当該資料の基本的性格についの理解を深めることが出来た。また同資料に含まれる部落問題関係記事の全体像についても判明しつつある。さらにデジタル複製を作成したことで、2年目以後の共同研究を効率的に進めることが期待できるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
留岡幸助日記のデジタルデータに基づき、部落問題関係記事について担当制で報告を繰り返し、その全体像を捕捉する予定である。さらに家庭学校機関紙『人道』、『留岡幸助著作集』の内容とも付き合わせ、1900~1920年代にかけての留岡幸助と部落改善政策、融和政策との関わりを明らかにしたい。
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