2019 Fiscal Year Annual Research Report
パフォーマンス評価を活かしたカリキュラム・マネジメントの改善方略の開発
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18H00976
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西岡 加名恵 京都大学, 教育学研究科, 教授 (20322266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中池 竜一 平安女学院大学, 国際観光学部, 准教授 (00378499)
石井 英真 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10452327)
鋒山 泰弘 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (30209217)
赤沢 真世 大阪成蹊大学, 教育学部, 准教授 (60508430)
八田 幸恵 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (60513299)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カリキュラム・マネジメント / カリキュラム / パフォーマンス評価 / パフォーマンス課題 / ルーブリック / ポートフォリオ / 教員研修 / 教育評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、主として次のことに取り組んだ。 ①世界的に著名な評価研究者であるD. R. サドラー氏をオーストラリアから招聘し、研究会を実施した。日本よりも先行してパフォーマンス評価を実施してきたオーストラリアの理論と実践を把握することで、日本における今後の研究課題も明確になった。②アメリカ合衆国におけるカリキュラム研究の知見について包括的に把握するため、Encyclopedia of Curriculum Studies(『カリキュラム研究事典』)の訳出を進めた。この事典の和訳は、2020年度中に出版予定である。③関西・北陸のSSH8校と共同研究を進め、課題研究に関する標準ルーブリックの開発に取り組んだ。その成果について、「探究型学力 高大接続シンポジウム」、「大学教育研究フォーラム」で発信するとともに、論文をまとめた。④京都市立堀川高等学校、兵庫県立尼崎小田高等学校、広島県立広島高等学校等と、パフォーマンス評価を活かしたカリキュラム改善に関する共同研究を進めた。これらの実践の成果をまとめた書籍を2020年度に出版予定である。⑤京都市教育委員会との連携のもと、京都市立小・中学校に対してパフォーマンス評価に関する研修を提供し、国語、社会、算数・数学、理科のカリキュラム改善の進め方について提案した。⑥あじさい看護福祉専門学校との共同研究により、看護教育におけるカリキュラム・マネジメントの改善方策について検討を進めた。⑦以上の共同研究を踏まえて得られた知見について、各種の研修会や論考において発信した。また、放送大学の「大学入試をどう考えるのか」の第3回「多面的・総合的評価とは何か」(2020年5・6月放映予定)に出演するとともに、厚生労働省の依頼により「看護教員養成講習会eラーニングコンテンツ」(看護教育評価論)の制作にも取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
年度当初に予定していた研究計画について、ほぼ計画通りに達成することができた。特に、パフォーマンス評価を生かした高大接続の在り方に関する提案の発信や、看護教育に関するeラーニングコンテンツの制作については、当初の計画以上の進展と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大により、一般の学校において、通常の授業を実践することが困難となっている。そのような状況においても、メールでの通信、ネット会議の実施などによって、連携校が抱える課題の把握につとめ、それらの課題の解決に資する打開策の共同研究に取り組み始めている。インターネットを利用した教材や課題の提供といった新たな手法を取り入れつつ、パフォーマンス評価を活かしたカリキュラム・マネジメントの改善方略について、引き続き、研究する予定である。
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Remarks |
(1)は兵庫県立尼崎小田高校との連携の成果の一つ。(2)では京都市立堀川高等学校との共同研究の成果について報告した。
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