2018 Fiscal Year Annual Research Report
授業認知の位相転換に基づく授業技術の向上を支援するVR映像プラットフォームの構築
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18H01061
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
生田 孝至 岐阜女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20018823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 匡 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00184143)
小柳 和喜雄 奈良教育大学, 教職開発講座, 教授 (00225591)
内山 渉 新潟医療福祉大学, その他部局等, e-ラーニング推進室長 (00377144)
姫野 完治 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30359559)
後藤 康志 新潟大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (40410261)
西原 康行 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (50339959)
大森 豪 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (70283009)
佐々木 恵理 岐阜女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80714998)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教師のわざ / VR映像 / 暗黙知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、保育園、小学校・中学校の授業を対象に、1)授業の設計、2)授業の360°カメラによる記録、3)VR映像による授業検討とその記録を行い、4)授業プロトコルと映像を合成してプラットフォームの基礎データを得た。対象とした保育園では、4月から3月まで、毎月定期的に授業研究を全クラス実施し、それらの授業を全て360度のカメラで記録し、年間72時間の授業を記録した。小学校4校24時間、中学校2校18時間の授業をそれぞれ記録し、基礎情報を収集した。これらのデータを元に、日本教育工学会、日本教育メディア学会、日本教育実践学会、日本教師学学会、日本体育学会、などで研究発表を行い、学会誌、研究紀要等に投稿し、研究成果を公表した。これにより、ほぼ、本年度の計画を達成することができた。 成果として、①保育園から中学校までの授業を発達的に収録することができた、②360°カメラでのVR映像を視聴することで、授業者も参観者も非同期的状況でリアルタイムでは見ることのできない自由な視野移動で授業者を再現視聴できた、③VR授業映像を用いての授業検討会により、授業者、観察者の授業をみる観点が確認でき、従来の検討会にくらべて、エビデンスベースでの検討が可能となった、点をあげることができる。 研究の中心は、教師の熟達したわざを映像で記録し伝承するためのプラットホームの開発であり、そのための基礎的情報を収集することができた。成果の一部は、上記の学会での発表とともに、姫野完治・生田孝至(編著)「教師のわざを科学する」一莖書房(2019.2.)の出版として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は「これまで伝承が困難とされた教師の暗黙的技術を、授業認知の位相転換に措定し、それを VR(virtual reality)映像のプラットフォームで非同期型学習環境として構 築することで、教師の技術向上を促進する」ことを目的とし、以下の 4 つの課 題を達成する。 ①教師の暗黙的技術を 360°カメラで記録、VR 映像化し、②授業過程での教師の認知を、認知・判断・行為の位相と認知事象の交差に位置づけ、③熟達者の技術を、VR 映像のプラットフォームを介した新たな学習環境上に構築し、④教師の技術向上を図る。
本年度は初年度で、上記①を主として実施し、ほぼ目的通りに実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度収集したVR授業映像に、次年度はさらにj授業を追加するとともに、わざの世代継承を目的に
①授業過程での教師の認知を、認知・判断・行為の位相と認知事象の交差に位置づけ、 ②熟達者の技術を、VR 映像のプラットフォームを介した新たな学習環構を築し、、 ③教師の技術向上を図る。
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Research Products
(37 results)