2020 Fiscal Year Annual Research Report
認知症の家族介護者を対象とした訪問看護師による認知行動療法の有効性の検討
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18H01095
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田島 美幸 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (40435730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 大介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (30327639)
岡田 佳詠 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (60276201)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知症 / 家族介護者 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、家族介護者向けの認知行動療法プログラムを作成し、その有効性を検討することである。2020年度は、COVID-19の感染拡大の影響を受けて研究遂行が困難になり、研究費の繰越を行った。そして、高齢被験者への介入方法の見直しを行うことで、安全に研究を実施できる体制の立て直しを行った。 1.訪問看護師が訪問時に実施するプログラムの実施可能性・安全性の検討 COVID-19の蔓延に伴い、高齢の認知症の家族介護者に対して、訪問看護師が訪問介護時に介入を実施することが困難になった。そこで、遠隔ビデオシステム(Zoom等)による家族介護者への支援の方法を新たに検討し、テキストやワークシートなどの教材の作成、遠隔ビデオシステム(Zoom等)を用いた認知行動療法の実施マニュアルの作成、研究倫理申請等の介入研究の準備を行ったり、研究を進める上で関連機関との基盤構築を行った。
2.地域包括ケアを提供する施設で実施可能な認知症の家族介護者向け集団プログラムの作成 東京都小平市地域包括支援センター中央センターと連携して、認知症の家族介護者を対象とした集団CBT(90分×5回)を実施していたが、COVID-19の蔓延に伴い、感染対策の観点から、会場で行う対面・集合型による実施方法の検討が余儀なくされた。そこで、感染状況に応じて、柔軟に遠隔ビデオシステム(Zoom等)を活用する方法を模索し、介入研究を継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年1月頃より本邦でCOVID-19感染者が発生したことを皮切りに、東京都では2022年3月までに計4回の緊急事態宣言が発令され、さらに長期に渡るまん延防止等重点措置が取られる事態となった。感染対策の観点から、高齢者を対象とした訪問看護時の介入研究、および、地域包括支援センター等での対面・集合型研修による介入研究について、実施方法の再検討が必要となった。関係機関と相談を重ねた結果、遠隔ビデオシステム(Zoom等)を導入することで合意し、新たな介入研究の準備(テキスト作成や研究倫理申請等)を行い、研究を進める上での基盤づくりを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の蔓延は、認知症患者の状態や家族介護者の心理状態にも影響を与えている。介護サービスの利用制限、外出自粛や面会制限などの感染予防の取組みの強化によって、認知症患者の認知機能や身体活動量が低下したり、行動・心理症状の悪化が生じたりしている。また、家族介護者は、介護サービス利用の制約のために在宅介護の時間が増えたり、外出の機会が減少して被介護者以外の人との接点が減り孤立するなど、生活に大きな変化が生じている。そのため、認知症の家族介護者への精神的ケアは極めて重要で、COVID-19禍においても安定して提供できる心理的支援の整備が急務となっている。 そこで、2021年度には、遠隔ビデオシステム(Zoom等)を活用するなど、介入実施方法の再検討を行った。2021年度は非対面でも実施可能な体制を整えて、介入を継続する予定である。これにより、COVID-19禍のさまざまな制約下でも継続可能な、認知症の家族介護者に対する低強度の認知行動療法プログラムの実施可能性を検証していく予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] 認知症家族介護者に対する集団認知行動療法:日本版START(家族のための戦略)プログラム2020
Author(s)
色本涼, 田村法子, 田島美幸, 石川博康, 原祐子, 重枝裕子, 吉崎崇仁, 船木桂, 田渕肇, 三村將, 藤澤大介.
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Journal Title
老年精神医学雑誌
Volume: 31(4)
Pages: 346-353
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