2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Coupled Dynamic Behavior between Machine Tool Dynamics and Cutting Force
| Project/Area Number |
18H01350
|
|---|
| Research Institution | Kobe University |
|---|
Principal Investigator |
佐藤 隆太 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (60376861)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 勇 神戸大学, 工学研究科, 助教 (40776556)
白瀬 敬一 神戸大学, 工学研究科, 教授 (80171049)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 数値制御工作機械 / 振動特性 / 非線形摩擦特性 / 切削力 / 連成シミュレーション |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
数値制御工作機械で切削加工を行うとき，数値制御工作機械の動的な挙動と切削力との間には複雑な力学的関係がある．その中には，工作機械の構造振動，主軸および工具系の振動，送り駆動系や主軸駆動系の特性，案内面や軸受の摩擦特性，切削プロセスといった，制御系や電気回路の特性から機械系の特性に至る全ての要素が含まれる．本研究の目的は，それら加工に関わるすべての要素を詳細にモデル化して統合したシミュレーションを行うことで，工作機械の特性と切削力との間の動的な連成挙動を明らかにすることである．
本研究では，これまでに，案内面の非線形摩擦特性や機台支持部の防振ゴムが工作機械の振動特性に及ぼす影響を明らかにし，それらの影響を考慮したモデルの構築に成功したほか，加工中に加振試験を行って工作機械の加工中の振動特性を評価するための方法を開発し，その方法を用いて加工条件を変えた時の工作機械の振動特性の変化を明らかにした．
2019年度には，ボールねじやリニアガイドの非線形摩擦特性をモデル化し，そのモデルを組み込んで工作機械の振動特性と切削力との時間領域連成シミュレーションを行うことで，非線形摩擦特性が加工中の振動特性に及ぼす影響を表現することに成功した．また，加工条件を様々に変えた振動特性評価試験を行い，加工条件と振動特性との関係を評価することに成功したほか，振動特性の変化をシミュレーションで表現することにも成功した．このほか，工具の振れ回りを考慮した切削力のシミュレーションも行った．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに，ボールねじやリニアガイドの非線形摩擦特性をモデル化し，そのモデルを組み込んで工作機械の振動特性と切削力との時間領域連成シミュレーションを行うことで，非線形摩擦特性が加工中の振動特性に及ぼす影響を表現することに成功したほか，加工条件を様々に変えた振動特性評価試験を行い，加工条件と振動特性との関係を評価することに成功したほか，振動特性の変化をシミュレーションで表現することにも成功した．このほか，工具の振れ回りを考慮した切削力のシミュレーションも行った．予定していた内容をおおむね順調に挙げることができた．
|
| Strategy for Future Research Activity |
今後は，加工中の工具と工作物との接触状態が振動特性に及ぼす影響を定量的に評価するとともに，接触による影響を考慮した加工中の振動特性のシミュレーションを実現することで，より高能率な切削加工を行うための方法を明らかにできるか試みる．
|
