2019 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo dynamic sensing by near infrared mechanoluminescence probe.
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18H01453
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| Research Institution | Saga University |
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Principal Investigator |
上野 直広 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50356557)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 超男 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 総括研究主幹 (70235810)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 応力発光体 / 軌道平滑化 / 耐水性付与 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、生体透過性の高い近赤外線(800-1400nm)を発光する近赤外応力発光体の生体センシングへの応用を目指している。本年度の研究実績は以下のとおりである。
応力発光体の発光強度分布から応力分布へ変換するために、S/N比の優れた発光信号を超空間内の軌跡に着目した手法を開発した。応力発光強度情報をモノクロ画像として計測すると、観測対象の移動や変形がなければ発光強度の変化は画像の画素値の変化に変換される。その全画素を座標軸とした超画素空間内を考えると一つの応力発光画像はその超空間内の１点で表すことができ、時間的な画素値の変化に従ってある軌跡を描く。応力発光状態ではノイズレベルより画素値変化が大きくなるため、画像点の存在空間を主成分分析を用いて２次元平面化する。得られた点群を最小二乗法を用いて二次曲線にフィッティングし、滑らかな軌跡に還元し、プロジェクションによって応力発光画像を再構成した。元画像より非常にS/N比の高い画像を得られている。
また、近赤外応力発光体Sr3Sn2O7:Nd3+に関して、応力発光特性の評価と耐水性試験を行った。近赤外応力発光体を塗布した試験片に引張荷重を印可すると、応力分布に対応した応力発光分布を示した。さらにこれを生物組織に疑似した肉片でカバーした状態で引張荷重を印可すると、生物組織に散乱された発光強度分布が観測された。また、この近赤外応力発光体をヒトの血しょうと近い無機イオン濃度を有する擬似体液（SBF）に1日間含浸させても、ML強度にほとんど変化がなかった。Sr3Sn2O7:Nd3+は高い耐水性を有していることが示唆される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画は、時系列応力発光画像のノイズ低減と散乱画像の再構成法の開発と耐水性の付与が主な項目である。
時系列応力発光画像のノイズ低減については、主成分分析の手法を適用し高いS/N比を持つ応力発光画像の取得に成功し、ウィーナーフィルターによる散乱画像の再構成のベースを確立することができている。耐水性付与については、疑似体液ベースで十分な耐水性を実現しており、当初計画をほぼ達成している。
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| Strategy for Future Research Activity |
応力発光体の発光強度分布から目的とする応力分布を得るために、発光の大きさとその時間微分が必要である。有意な時間微分値を得るために、全画素を座標軸とした超画素空間内における応力発光イメージの軌跡を、主成分分析を用いて低次元化し、二次曲線に近似する手法を開発した。しかしながら、軌跡の時間進展情報が含まれないため、近似のずれが大きくなる場合があることを見出した。今後、主成分分析による低次元化ステップに時間要素を取り入れ、ノイズ分離性能のさらなる向上に取り組む。また、ノイズ分離後の散乱によってぼやけた生体外応力発光イメージからウィーナーフィルターのような逆フィルターによって生体内応力発光イメージへと再構成を行い、最終的な力情報への変換を目指す。
また、高い発光強度を示すSn3Sn2O7:Ndに対して表面修飾を行い、生理食塩水に対する耐性の向上を行う。また、同時に応力発光体微粒子を包含するバインダについて選定を行い、インプラント表面への接着性へ付与することを可能にする塗膜を開発し、インプラントと同様な材質の試験片に塗膜を付与し、様々な荷重を加えてながら発光特性を計測する。体外における塗膜の定量性を明らかにし、発光計測より荷重・応力の情報を抽出する定量式を確立する。
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Research Products
(4 results)
