2020 Fiscal Year Annual Research Report
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18H01491
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横田 知之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30723481)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 有機発光素子 / 有機受光素子 / フレキシブルセンサ / スキンセンサ / 脈拍計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、1マイクロメートルの基板上に大気安定な有機発光素子と有機受光素子の集積化を行うことで、皮膚貼り付け型の脈波センサの開発を行った。昨年度までに開発した有機発光素子と受光素子のプロセス条件や構造の最適化を行うことで、同一基板上に異なる有機光デバイスの開発に成功した。 さらに、開発した皮膚貼り付け型脈波センサとテキスタイル型のウェアラブル心電計を組み合わせることで、常時血圧モニタリングが可能なシステムの開発に成功した。開発した血圧モニタリングシステムは、脈波の伝搬速度より血圧を推定することが可能で、従来のカフ型と異なり、連続して血圧値を算出することが可能である。このシステムと従来のカフ型血圧計の結果を比較したとこと、相関係数が85%以上と非常に高い値を示していることを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、協力企業と研究を進めることで、非常に安定して生体信号を計測することに成功した。その結果、計画当初では予定しなかった、血圧をモニタリングするシステムの開発にも成功した。そのため、当初の計画以上に研究が進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、これまでに開発したフレキシブル有機光センサを用いて医工連携を推進してく予定である。特に、開発したセンサは高いフレキシブル性を有しているために、ウェアラブル機器などへの実装が容易であると考えられる。 さらに、より皮膚への密着性が高いナノメッシュ構造・ナノフィルム基板上へのデバイス開発を進めていき、皮膚とデバイスの密着性が信号の質にどのように影響するかを定量的に評価していく予定である。
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