2018 Fiscal Year Annual Research Report
「利用縁」がつなぐ福祉起点型共生コミュニティの拠点のあり方に関する包括的研究
Project/Area Number |
18H01611
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
山田 あすか 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (80434710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小篠 隆生 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00250473)
松原 茂樹 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (10399248)
佐藤 栄治 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (40453964)
古賀 誉章 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (40514328)
西野 達也 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (90403584)
土田 寛 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (00625353)
加藤 悠介 金城学院大学, 生活環境学部, 准教授 (80455138)
菅原 琢磨 法政大学, 比較経済研究所, 教授 (50364659)
大島 千帆 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40460282)
濱崎 裕子 久留米大学, 文学部, 教授 (00389511)
古賀 政好 東京電機大学, 未来科学部, 研究員 (20751225)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 福祉起点型共生コミュニティ / 福祉拠点 / 生涯活躍のまち / 医療・介護・生活・子育て支援 / 利用縁 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ⅰ:福祉起点型共生コミュニティの事例収集 既存制度ベースでは旧CCRC,生涯活躍のまち,スマートウェルネス住宅,地域共生社会,地域包括ケアなどのモデル事業を整理し,文献調査によって潜在的な該当事例も含めて広く収集した。また,研究グループ構成員の研究拠点を活かして現地での調査(資料収集,ヒアリング,周辺調査)を行い,詳細情報も収集・整理した。 Ⅱ:立地,機能,建築形態,整備・運営方法などの視点によるモデル整理 Ⅲ:事例の詳細分析と検証【Ⅱでの異なるモデルに対する各研究視点からの調査】 ①利用者の視点:地域継続居住,住み替えによるQOL向上,支援ニーズ,サービスと場所の利用によるコミュニティ形成(利用縁)などの意識把握と具体的支援のあり方の検討。②建築の視点:地域の文脈と地域資源を活かした福祉機能起点の地域拠点づくりとその検証。従来の施設類型別とは異なる,複数の事業を内包する空間の計画論についての検討。③都市の視点:地方都市での医療・福祉資源,公共施設のアセットマネジメントと配置計画,持続可能な利用圏域の検討。都市の縮退のなかでの生活拠点としての位置づけにも鑑み,都市マスタープランとの整合性や行政との連携,社会経済的効果の検証。 Ⅴ:整理と選択性の支援:横断的データベースの作成,webでの情報発信システムの構築 地域特性や地域・住民ニーズに応じた施設整備や地域経営の検討素材,さらなる情報集約と議論の土壌としてwebなどで広く公開するための準備を行った。また知見をもとに社会実装とその評価検証のための研究会,意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多数の事例調査を行い,また,これまでに研究グループの参加メンバーが収集している事例の整理を行って,多数の事例を横断的に整理した。そして,それらの事例を元にデータベースの元となる資料を作成して,調査項目等,フォーマットをまとめた。 事例見学の機会を活かし,現場での経験や情報収集を基盤とした意見交換を行って,研究とその社会還元のプラットフォームとなる情報公開サイトの検討を進め,日本建築学会特別調査委員会,地域施設計画小委員会,福祉施設小委員会との連携も構築した。この関係を元に,学会大会での研究協議会を企画し,実行した。こうした機会は研究成果の発表の場であると共に,議論を通じた研究の進展の機会となる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針として,国内での研究事例の収集が一定程度進んでいることから国外での事例収集およびその比較を通した研究の進展を企図する。このため,研究メンバーの一部が継続的に関係を持っているイタリアの事例調査を行う。また,研究対象を「衣・食・住」という生活のなかでの接触の必然性が高い要素,また教育という生涯のなかで必ず接触する要素に注目して拡げることで,コミュニティ形成の蓋然性が高い拠点のあり方に着目する。
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