2020 Fiscal Year Annual Research Report
ブラシノステロイド情報伝達ネットワークによる植物成長制御機構の解明
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18H02140
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中野 雄司 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (30281653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 美穂 (樋口美穂) 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10717698)
高木 優 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40357348)
光田 展隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (80450667)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 植物ホルモン / ブラシノステロイド / ケミカルバイオロジー / シグナル伝達 / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ブラシノステロイド(BR)は植物固有のステロイドホルモンであり、植物生長サイクルの様々な局面において、植物の主要器官である葉・茎・根・花・種子の発生と成長および葉緑体制御において促進的役割を果たすことが、明らかにされてきた。また、乾燥・塩・強光・高温などの環境ストレスや植物病原菌に対する耐性を植物に付与するという環境適応促進活性を持つことが明らかにされつつある。生理活性化合物がその機能を発揮するには、「生合成」によって生成された化合物が、「受容体」に認識され、その後、細胞内の核ゲノムやオルガネラにその情報を伝えると共に、各生理活性において個別に詳細な制御を行う「情報伝達」機構が重要であることが、多くの生理活性化合物において確認されている。しかし、BR情報伝達機構においては、受容体と細胞核の間の情報伝達中流域や転写制御領域に未解明の部分が多く残されている。 申請者らは、このように植物成長において重要な働きをするBRの生理活性発現に関わる遺伝子の探索を目指している。現在までに、BR生合成阻害剤Brzに対する形態変化を指標としたケミカルバイオロジー(化学生物学)研究を進め、機能獲得型のBrz耐性変異体bil(Brz-insensitive-long hypocotyl)から、新規転写因子など10種類を越える新規なBRシグナル伝達因子の同定に至っている。本研究は、ケミカルバイオロジーとCRES-T法の融合研究などの新しい展開から、BR情報伝達ネットワークの詳細な分子機能の解明、BRネットワークからのアウトプットによる植物成長制御機構の解明を行う。さらに、これらの遺伝子のイネ等への導入による実用化展開を目指す。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)