2018 Fiscal Year Annual Research Report
比較ゲノム解析による主要ヒノキ科樹種のゲノム構造の解明
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18H02234
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
森口 喜成 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60644804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Worth James 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30770771)
松本 麻子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90353862)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 連鎖地図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、ヒノキで開発された81座のEST-SSRのうち、家系親間で多型が確認された42座について3130シーケンサー(Applied systems)を用いて遺伝子型の決定を行った。解析には、ヒノキで作成したマッピング家系150個体を用いた。また、ヒノキのマッピング家系の両親を用いたRNAの網羅的解析(RNA-Seq)によって得られた152,867個のコンティグをスギの連鎖地図にマップされた9,456個のユニジーン配列と比較し、ホモログユニジーンを特定して(条件:Reciprocal BLASTでe-value閾値が1e-5)、そこに288プライマーを設計した。設計したプライマーを用い、マッピング家系150個体を対象にFluidigm 48.48 Dynamic Array(Fluidigm)で遺伝子型の決定を行った。今後、得られた遺伝子型データに基づき、Joinmapソフトウェアを用いてヒノキの連鎖地図を作成し、先行研究で発表されているスギ連鎖地図と比較する予定である。 一方、課題2年目に本年度と同様の方法で、マッピング家系の両親を用いたRNA-Seq解析とマッピング家系約150個体の遺伝子型の決定を行う予定のヒノキアスナロについては、2018年3月に人工交配して10月に得られた種子の発芽率が極めて低かったことから、念のため2018年7月にジベレリンを処理して着花促進した個体を用いて2019年3月に人工交配をやりなおした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒノキについては予定通りに遺伝子型の決定まで行えたが、ヒノキアスナロについては人工交配で得られた種子の発芽率が低かったため、連鎖解析に必要な種子数を確保できなかった。ただ、念のために着花促進しておいた個体を用いて人工交配が行えたため、研究遂行に支障はないものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度と同様の方法で実施することで確実に成果が得られると考えている。ヒノキアスナロの人工交配も本年度は慎重に行ったため、10月には種子が得られると考えている。
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