2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a dynamic model of topography and canopy in coastal forest based on elucidating wind-derived environmental stress
Project/Area Number |
18H02249
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
南光 一樹 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40588951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 健太 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 研究職員 (70723047)
新田 響平 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び林業研究研修センター), 林業研究研修センター, 研究員 (50640637)
篠原 慶規 宮崎大学, 農学部, 准教授 (10615446)
水永 博己 静岡大学, 農学部, 教授 (20291552)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 海岸林 / 飛砂 / 飛塩 / 風 / 林冠 |
Outline of Annual Research Achievements |
3箇所の海岸林サイトで風向風速、降水量、海塩付着量の観測を継続した。宮崎サイトの海岸林前線部に、樹冠による塩分の捕捉と落下を測定するサイトを新たに設定した。その結果、海岸林前線部への塩分付着量が、風速だけでなく波高の影響を受け、付着塩分量は、無降雨期間、風速、波高の影響を受けて変動することがわかった。波高の影響が想定外に大きく、海の乱れによる飛来塩分発生量の把握が必要であることがわかった。石狩と秋田での飛砂集中観測を、季節風により海風が強い2月に実施したが、あいにくの大雪で砂浜が雪で覆われてしまい、飛砂観測ができなかった。 宮崎サイトで樹木3本を伐倒し、過去30年間の林冠形状の変化を再現ために、様々な高さで円盤を採取した。石狩サイトと秋田サイトで伐倒候補木を決定した。石狩サイトにて、石狩湾新港の建築を境に砂浜の延長が進むラインと砂浜の消失が進むラインを設定した。これにより、海岸林の前面の地形変化に伴う海岸林動態の変動を抽出が可能となる。 3サイトで、UAV撮影による林冠3次元モデルの構築と、現地森林調査を行い、汀線からの距離に従って樹高が高くなっていくことを確認した。再現した樹冠環境で風況シミュレーションを行い、各サイトでの風の乱れ方を予測した。林冠にギャップがある場合に風が乱れやすく、ギャップの後の樹冠上部に鉛直下方の風がぶつかることが予想された。この乱れが樹冠にストレスを与え、海岸林の林冠形状を次第に滑らかにしていくことが推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現地での飛砂観測が実現できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
3サイトでの観測を継続する。樹木の一部を伐倒し、年輪解析を通して過去の樹冠動態を再現する。サイト内、サイト間比較により、樹冠動態に影響を与えるストレスを特定する。シミュレーションを交えて、海岸林動態を予測するモデルを開発し検証する。飛砂の現地観測ができない場合に、飛砂風洞での室内実験の反復数を増やす。
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Research Products
(2 results)