2020 Fiscal Year Annual Research Report
Climate change impact on world and regional food security
Project/Area Number |
18H02317
|
Research Institution | Japan International Research Center for Agricultural Sciences |
Principal Investigator |
古家 淳 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 社会科学領域, 領域長 (60399368)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草野 栄一 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 社会科学領域, 主任研究員 (00560187)
松下 秀介 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50355468)
中谷 朋昭 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (60280864)
飯泉 仁之直 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 上級研究員 (60616613)
古橋 元 農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 上席主任研究官 (70468750)
澤内 大輔 北海道大学, 農学研究院, 講師 (90550450)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 気候変動 / 食料 / 栄養 / コロナ禍 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界食料モデルEMELIAを用い、コロナ禍が世界の食料需給に与える影響を分析した。コロナ禍の影響がGDPに現れると考え、実測値として世界銀行の値、2012-2032年の予測値としてUSDAの値、2033年以降はSSP値を用い、実測値のトレンドと予測値の差を検討した。分析の結果、コロナ禍は、短期では肉類供給、長期では穀類供給に影響を与えることが明らかとなった。 FAOSTATの値を用い、アジア地域のコメを例に食料供給の変動要因を分析した。方法は、食料供給の分散を生産、輸出入、在庫変化の分散に分解し、要因の変動への寄与を計算するものである。分析の結果、マレーシアでは輸入量、タイでは生産量と輸出量の供給変動への寄与が大きいことが明らかとなった。 世界コメモデルRECCを用い、気候変動が二種類のコメの需給に与える影響を分析した。気候変数はMIROC5の予測値を用いた。ベースライン気候予測値をRCP4.5とし、RCP8.5の値と比較した。2018-2040年のベースラインに対するRCP8.5の国際価格の平均変化率は、インディカ米では3.5%の上昇に止まるが、ジャポニカ米では44.6%と大きく上昇することが明らかとなった。 気候変動が将来の栄養素供給に与える影響評価には、世界食料モデルが対象としている農産物の品目が、どの程度各栄養素供給を説明できるか検討する必要がある。品目数225のFAOの2018年のモデルは、エネルギーの8割を説明できるが、微量栄養素の供給分析には不十分であることが分かった。 気温や降水量などの気候変数をモデルに変数として用いるとき、それらが外生である必要がある。もし外生性が確保されなければ、関数を計測して得られたパラメータはバイアスを持つことになる。数値実験により、弱外生性が満たされなければ、推定されるパラメータから得られる情報がほとんどないことを明らかにした。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)