2018 Fiscal Year Annual Research Report
Physiological functions and selective substrate-cleavage mechanism of E. coli intramembrane protease RseP
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18H02404
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋山 芳展 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (10192460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜作 洋平 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (70568930)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膜内部でのタンパク質切断 / small membrane protein / FRET |
Outline of Annual Research Achievements |
「膜内部でのタンパク質切断」は、原核生物から真核生物まで、様々な生体プロセスで重要な役割を果たす。本研究は、大腸菌のS2Pファミリー膜内切断protease RsePが如何に働き、細胞機能の維持・調節に如何なる役割を持つかを理解し、その制御を目指すものである。本研究では、 (1) RsePの新たな基質を同定し、その切断が細胞機能調整に果たす役割を解明する、(2) in vitro 解析によりRsePの特異的基質認識・相互作用の分子的基盤を解明し、阻害剤を同定する、(3) RsePとの相互作用に伴う基質の構造変化を実証し、その様態を解明することをめざすことを目的としている。 本年度はPAタグを付加したRsePの精製法を構築して精製標品を得、RseAなど既存基質タンパク質を用いて、この精製標品が高い基質切断活性を持つことを示した。また、RsePによる切断を受ける小分子膜タンパク質(small membrane protein: SMP)の候補のスクリーニングをさらに進め、新たな基質候補となる分子を複数見出した。これらについては解析を進めつつある。さらに、RseP酵素活性の詳細な解析を行うために、RseAタンパク質(基質)の膜貫通配列を元にした蛍光標識モデル基質を複数合成した。これらは標識した2種類の蛍光基間のFRETを指標として、切断を定量的にアッセイできるものと期待された。これらモデル基質のRsePによる切断を検討し、少なくともその一つでは、効率よく切断が起こり、RseP依存的な切断をリアルタイムで追跡できることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高活性RsePの精製に成功し、合成した蛍光ペプチド基質と組み合わせてin vitroでRseP酵素活性を解析できることを予備的に示した。さらに、新たな基質候補SMPも見言いだして解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
SMPに関しては、さらにスクリーングを進めて新たな基質候補の同定を目指すと共に、その切断をin vivo/in vitroで解析する。RsePはさらに高活性・高純度の標品を得るべく精製法を改良する。蛍光ペプチドを用いて効率の良いin vitro切断条件を見出し、詳細なRseP活性の解析を目指す。
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Research Products
(8 results)