2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18H02474
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
宮川 信一 東京理科大学, 基礎工学部生物工学科, 准教授 (30404354)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 外生殖器 / アンドロゲン / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスやヒトにおける外生殖器は男性ホルモン(アンドロゲン)の有無によって性差が決まる。しかし、ホルモン環境によって制御される、外生殖器の性分化メカニズムには未だ不明な点が多い。本研究では、胎生期のマウスに様々なホルモンを投与し、マウスの外生殖器に発現する遺伝子の網羅的解析により性分化疾患に関与する遺伝子の解明を行い、胎生期のホルモン環境が外生殖器形成のプロセスにどのように影響するのかを調べることを目的として研究をおこなった。正常なマウスと、胎仔期に様々なホルモン投与(アンドロゲンやアンドロゲン受容体阻害剤、エストロゲン類など)を行ったマウスの外生殖器を、CTスキャン装置を利用して解析し、外生殖器の雄化や雌化の形成異常の程度を各種パラメータごとに定量化した。例えば、アンドロゲンを暴露したメスマウスの陰核は顕著なオス様の形態を示したが、陰核のサイズは正常なオスとメスの中間であった。また、アンドロゲン受容体阻害薬を暴露したオスマウスの陰茎の長さと内部の陰茎骨のサイズは、正常のオスマウスと比較して有意に小さくなった。このように本解析ではCTによる組織内部観察から、新たな外生殖器のホルモン環境に依存したパラメータを見出すことに成功し、マウス外生殖器の表現型を定量的に評価することが可能となった。また、ホルモン投与した胎仔外生殖器の尿道両側間葉といわれる部分における遺伝子発現をRNAシークエンスにより解析し、それぞれのホルモン投与による発現変動遺伝子を取得した。正常なオスとアンドロゲン受容体阻害剤を投与したオス、正常なメスと合成アンドロゲンを投与したメスをそれぞれ比較して136個の候補遺伝子を選出している。以上の結果から、外生殖器形成に関わる各種パラメータに影響を与える遺伝子の特定が可能となった。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|