2018 Fiscal Year Annual Research Report
Functional development of circadian regulation system
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18H02600
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
八木田 和弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90324920)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 概日リズム / 体内時計 / 発生学 / 細胞分化 / 機能発生学 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者の八木田らは、これまで全身の個々の細胞レベルに概日時計が存在する意義について研究を進めてきた(Yagita et al, Science, 2001)。そのなかで、我々は、概日時計が細胞分化と共役することを発見し、概日時計の発生に新たな概念を提供した(Yagita et al, PNAS, 2010; Umemura et al, PNAS, 2014)。さらに、概日時計と細胞分化の共役関係の生理的意義を明らかにするため、マウスの個体発生過程とES細胞のin vitro分化過程を対比させながら分子メカニズムの解明を進めたところ、概日時計の発生に伴う成立は、必須の時計タンパク質であるCLOCKの転写後メカニズムなどにより厳密に概日時計発生のタイミングがコントロールされている可能性を見出した(Umemura et al, PNAS, 2017)。これまでに、CLOCKの転写後制御による発現抑制メカニズムが human iPS細胞においても共通した機構であることを明らかにし、哺乳類の概日時計発生における普遍的制御機構であることを解明した(Umemura et al, in revision)。さらに、我々は、概日リズム制御系の成立メカニズムの解明のため、代謝リズム制御などに重要な働きを担う時計遺伝子 Rev-erba,b二重欠損ES細胞の分化に伴う概日リズム形成を継時的RNA-seqにて解析したところ、概日時計コアループの下流で支配される時計関連遺伝子のパターンが大きく変化することを明らかにした(Tsuchiya et al, in revision)。 我々は、従来から八木田らが構築してきた概日リズム撹乱の「マウスコホートモデル系」を発生発達期に応用する予備的検討を進めている。これは、本研究の成果を基盤としたさらなる独創的研究の構築にも資する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はこれまで代表者の八木田が独自の発見に基づいて体系的に進めてきた研究であり、長期的視点に立って一つ一つの課題設定を合理的な根拠に基づいて研究を進めている。したがって、本研究の目標である、概日リズム制御系の成立機構の理解に向け、成果を上げることができている。例えば、ヒトiPS細胞を用いた概日時計発生メカニズムの普遍性についてマウスのみならず人でも共通であることを明らかにした点は、今後のヒトへの外装を目指した研究の企画立案に大きく貢献している。また、コアの時計遺伝子が構成する概日時計のコア・フィードバックループのみならず、その下流で機能リズムへと繋がる細胞内の遺伝子ネットワークの成立機構を対象とした研究も順調に進捗しているなど、概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
概日リズム制御系の発生を理解するため、様々な方向から研究を進めており、今後も本研究の目的を達成するための体系的研究を進めていく。マウスES細胞の系に加え、ヒトiPS細胞などを活用し、遺伝子改変やゲノム編集技術を組み合わせた分子メカニズム解析を進めていく。また、マウスの個体発生系を用い、各臓器組織の機能リズムに繋がる分子機構を解明するべく、研究を進めていく。本研究の進展や成果に伴い、本計画で提示した目標がさらに新たな展開につながっていく可能性が出てきた。例えば、本研究により概日リズム制御系の発生メカニズムに対する環境要因の影響などが今後の課題として見出されてきた。これについては、本研究の基盤的知見をもとにした新たな研究提案も視野に入れながら「マウスコホート」など八木田が開発した研究プラットフォームを応用した予備的検討を進めており、本研究と関連するさらなる成果が期待できる研究テーマとなってきている。
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Remarks |
招待講演: 八木田和弘「サーカディアンリズムと健康医学」Joint Symposium on Insomnia(京都)2019年 八木田和弘「概日リズムと生涯健康医学」先端医療振興財団TRI講演会(神戸)2018年
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[Journal Article] Cell-based screen identifies a new potent and highly selective CK2 inhibitor for modulation of circadian rhythms and cancer cell growth.2019
Author(s)
Oshima T, Niwa Y, Kuwata K, Srivastava A, Hyoda T, Tsuchiya Y, Kumagai M, Tsuyuguchi M, Tamaru T, Sugiyama A, Ono N, Zolboot N, Aikawa Y, Oishi S, Nonami A, Arai F, Hagihara S, Yamaguchi J, Tama F, Kunisaki Y, Yagita K, Ikeda M, Kinoshita T, Kay SA, Itami K, Hirota T.
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Journal Title
Sci Adv
Volume: 5
Pages: eaau9060
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Identification of circadian clock modulators from existing drugs.2018
Author(s)
Tamai TK, Nakane Y, Ota W, Kobayashi A, Ishiguro M, Kadofusa N, Ikegami K, Yagita K, Shigeyoshi Y, Sudo M, Nishiwaki-Ohkawa T, Sato A, Yoshimura T.
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Journal Title
EMBO Mol Med
Volume: 10
Pages: e8724
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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