2020 Fiscal Year Annual Research Report
C型レクチン受容体の生理機能の解析と疾病制御への応用
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18H02671
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
岩倉 洋一郎 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (10089120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐 策 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 客員教授 (00572166)
島津 朋之 宮城大学, 食産業学群, 助教 (20616437)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | C型レクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、C型レクチン受容体(CLR)の遺伝子欠損マウスを利用してその機能を解析し、炎症性疾患やがん治療への糸口を見出すことを目的としている。CLRの多くは微生物の特徴的な糖鎖構造を認識し、感染防御に関与するが、一部は内在性のリガンドやDAMPsなどを認識し、自己免疫や抗癌免疫に関与する。我々はCLR の一つであるDECTIN-1はβグルカンの受容体であり、真菌感染防御に重要な役割を果たしているが、腸内の微生物叢制御にも重要な役割を果たしており、欠損マウスでは微生物叢の変化によって抑制性T細胞(Treg)が増え、大腸炎が抑制されることを示した(Tang et al., Cell Host Micro., 2015; Kamiya et al., Mucosal Immunol., 2018; Tang et al., Nat. Immunol., 2018)。本年度は、DECTIN-1欠損によって誘導されたTregが腸管以外の他の臓器に影響を及ぼすかを検討し、OVA誘導気道炎症も抑制されることを見出した(Han et al., J. Immunol., 2021)。この結果はDECTIN-1による免疫制御が単に腸管に留まらず、全身に及ぶことを示すものである。また、DCIR欠損マウスでは自己免疫を発症するが(Fujikado et al., Nat. Med., 2008)、本年度はその詳細なメカニズムを検討し、この分子が細胞表面の2本鎖アシアロN型糖鎖を認識し、樹状細胞の分化・成熟・抗原提示を制御していることを明らかにした(Kaifu et al., revise中)。さらに、CLEC12A欠損マウスを作製するとともに、DECTIN-1やDCIR、CLEC1A、CLEC12Bなどの腸炎やEAE、大腸腫瘍形成における役割を解析した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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