2020 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞性動脈硬化症の診断治療の新パラダイム構築-エクソソームを用いた検査学的展開
Project/Area Number |
18H02734
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山口 宗一 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20325814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 征郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (20082282)
大山 陽子 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (20583470)
竹之内 和則 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (30646758)
橋口 照人 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70250917)
原田 陽一郎 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 糖鎖オンコロジー部主任研究員 (80464147)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | microRNA / 血管内皮機能 / ASO / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
末梢動脈の閉塞が病態の主体である閉塞性動脈硬化症(ASO)は、血管内皮機能の異常に引き続いて起こる器質的血管障害である。従って、血管内皮機能異常の正確な把握とその早期機能回復が重要と考え、本申請課題に取り組んだ。最終年度は、ASO 患者検体から得られたデータを基にして主に培養細胞を使用した基礎実験を行った。また、大血管(動脈)の血管平滑筋細胞の機能にも注目し、血管内皮細胞-平滑筋細胞の細胞間連関についての検討を行った。 I. ASO 患者の術前、術後の血清中 miRNA の比較をマイクロアレイ解析により網羅的に行った結果をもとに、ASO 関連 miRNA として個別に検討を行った。本施設で施行した冠動脈バイパス手術患者(論文インプレス)より得られた血清 miRNA とも比較しながら、ASO 研究に重要な miRNA の新知見が得られた。エクソソーム miRNA についての機能解析は現在もなお検討継続中である。 II. 血管内皮細胞と血管平滑筋細胞の細胞間コミュニケーションツールとして、一酸化窒素(NO)や各種サイトカインなどのほかに miRNA が考えられている。ASO の本体は動脈硬化であるので、血管平滑筋細胞の間葉系変化、石灰化について、miRNA の観点から培養細胞系で検討して、特定の miRNA がこの現象に強く関わっていることを見出した(論文作成中)。 その他、血球系細胞による血管内皮機能制御についても検討を行い、外科的手術による血小板形質変化、各種増殖因子との関連について報告した。これらの研究の結果は、ASO の病態を miRNA やその他の因子との連関による血管炎症の負の連鎖と捉える可能性を示唆している。今後は、本研究で得られた結果が ASO の早期診断、治療へと繋がるようにさらなる検討を継続していきたい。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 冠動脈バイパス術周術期におけるmicroRNA-126についての検討2020
Author(s)
山口 宗一, 向原 公介, 上田 英昭, 重久 善哉, 大川 政士, 松本 和久, 竹之内 和則, 大山 陽子, 東 貞行, 藤崎 知園子, 井本 浩, 橋口 照人
Organizer
第67回日本臨床検査医学会学術集会
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[Presentation] microRNAによる血管平滑筋石灰化制御の検討2020
Author(s)
山口 宗一, 上田 英昭, 大川 政士, 向原 公介, 重久 善哉, 松本 和久, 竹之内 和則, 大山 陽子, 東 貞行, 藤崎 知園子, 井本 浩, 橋口 照人
Organizer
第67回日本臨床検査医学会学術集会
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