2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Innovation of Advance Care Planning with Patients and Families: Supporting Happiness at the End of Life
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18H02736
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
森 雅紀 聖隷クリストファー大学, 看護学研究科, 臨床准教授 (10771868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 恵子 京都大学, 医学研究科, 教授 (30730197)
木澤 義之 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (80289181)
宮下 光令 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90301142)
山岸 暁美 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (30433626)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アドバンス・ケア・プランニング / デルファイ研究 / 文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Asia Pacific Hospice Palliative Care Network (APHN)を含め国内外の共同研究体制を構築した。欧州緩和ケア協会(EAPC)でアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の国際デルファイ研究を率いたオランダの2名の研修者の助言を得つつ、日本・韓国・台湾を中心としたアジア諸国の研究者とデルファイ研究を推進した。ACPの系統的レビューを行い、ACPの定義と推奨項目の初稿を完成した。それに基づき、アジア諸国のACPの専門家に調査を行い、合意が得られる項目やさらなる修正が必要な項目を同定した。
上記を通じて得た日本・アジア文化の洞察に基づき、がん患者・家族・全国のがん診療に携わる多職種の医療者と共にビデオを活用したACPのきっかけ作りの介入方法を開発した。令和2年度は、コロナ禍のため患者・家族教室をオンラインで行えるよう、準備を進めて試行した。ACPのきっかけ作りに関する約5分間のビデオの提示と、スライドを用いたACPの解説は、オンラインでも実施可能であることが確認できた。
同時に、人生最終段階の幸せを支えるための終末期についての話し合い(End of life discussion: EOLd)に関して、専門の医療者を対象にした質的研究を完遂した。終末期がん患者とのEOLdを開始しQuality of Death(QOD)を達成する具体的な実践内容は、「EOLd開始のタイミングの判断」「EOLd開始のタイミングを判断した際の言葉かけ」「どのようにQODを達成するケアの実践につなげているのか」「患者が目標達成半ばで亡くなった場合の対処方法」に大別された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.デルファイ研究は月に1-2回の会議とメールでの議論を含む活発な検討を継続している。その過程で、日本を含む東アジアに即したACPのあり方を検討するためには、文化的考察のみならず、各国の医療制度を含む包括的な考察も必要なことが判明し、デルファイ研究に想定以上の時間を要しているため。また、コロナ禍により対面の会議が実現できず、合意形成に時間を要したため。 2.ビデオを用いたACP介入を行うにあたり、患者・家族との対面形式ではなく、オンライン形式となったため、その準備に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
①引き続きAsia Pacific Hospice Palliative Care Network (APHN)と協働し、デルファイ研究のTask forceメンバーとのオンラインの会議を行う。日本・東アジアにおけるACPの国際的な合意形成の完成を目指す。 ②国内外の複数の学会や会議に参加し、ACPに関する最新の知見を得る。 ③患者・家族を対象にした日本版ACP介入をオンライン形式で進める。 ④これまでに得られた量的・質的データをもとに、日本版ACPを洗練させる。
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Research Products
(4 results)