2019 Fiscal Year Annual Research Report
体内動態を制御したAt-211標識アミノ酸による汎用的α線治療法の創出
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18H02760
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
花岡 宏史 群馬大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授 (50361390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 博元 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (00707648)
織内 昇 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40292586)
渡部 直史 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90648932)
渡辺 茂樹 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主幹研究員(定常) (10450305)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 内用放射線療法 / α線 / アミノ酸 / 体内動態制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞殺傷効果の高いα線放出核種「アスタチン-211(211At)」を用いた内用放射線療法は、高いがん治療効果が期待できる。そこで代表者らがこれまでがん診断用薬剤として開発してきた、RI標識αメチルフェニルアラニン(AMP)誘導体を母体骨格として選択し、211At標識AMP誘導体を用いた、治療効果の高い内用放射線療法を 開発することを計画した。 At-211標識アミノ酸誘導体として、2位にAt-211を導入した、2-211At-AAMPの合成を行い、マウスを用いた治療実験を行ったところ、ある程度の腫瘍増殖抑制効果および生存期間の延長効果が認められた。しかし治療効果が不十分なことから、腫瘍に対する集積性を向上させる必要があると考えられた。 そこで、RI標識アミノ酸である18F-FAMTの血中滞留性を向上させることを既に明らかにしている、有機アニオントランスポーター阻害剤であるプロベネシドの前投与による効果を健常マウスにおいて検証した。その結果、18F-FAMTの場合と同様に、2-211At-AAMPの血液クリアランスが遅延し、標的分子であるアミノ酸トランスポーターが発現している膵臓への集積増加および滞留性の向上が認められた。 また、AMP側鎖のベンゼン環に211Atだけでなくフッ素をを導入することで、腫瘍への集積性および滞留性の向上を目指した、新規211At標識アミノ酸についても設計した。フッ素の位置により体内動態が異なると考えられることから、様々な位置にフッ素を導入した標識前駆体を合成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
併用する薬剤としてプロベネシドが有効であることを見出した。また新規薬剤の前駆体となる化合物の合成も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
担癌マウスにおいて、211At標識アミノ酸に対するプロベネシド前投与の体内動態および腫瘍集積性に及ぼす効果をで検証し、その後治療実験を実施する。また新規に設計・合成した前駆体を211At標識し、体内分布および腫瘍集積性について検討する。優れた体内動態を示した化合物については、担癌マウスにおける治療効果についても検討する。またプロベネシドとの効果についても検証する。
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