2020 Fiscal Year Annual Research Report
放射線による健康影響に関する情報がもたらす健康不安の実態とその介入方策の評価
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18H03051
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
安村 誠司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50220158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 千尋 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (10849110)
坪倉 正治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20527741)
大類 真嗣 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50589918)
中山 健夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (70217933)
渡邊 清高 帝京大学, 医学部, 病院教授 (80422301)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 東日本大震災 / 福島 / 放射線 / 健康不安 / 自信 / 介入研究 / 幼稚園 |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、原発事故)では、福島県中心に放射性物質が放出された。WHOの報告書(2013年)では、「大半の福島県民では、がんが明らかに増える可能性は低い」と結論付けられたが、放射線被ばくによる後年の健康影響や、次世代以降の子孫への影響を懸念する県民も多かったとされている。本研究は、乳幼児の保護者から相談を受ける立場にある幼稚園の教諭を対象に、放射線など健康リスクによる不安の相談に対応できる自信を高める介入方法の開発が目的である。 研究参加者には参加同意後、地震・知識・リテラシーに関する質問紙調査を実施した。参加者は福島市内の幼稚園の教諭(計26人)で、2グループに割り当てた。1つのグループ(前半群)には、遠隔会議システム(ZOOM)を用いてプログラムを実施した。もう1つのグループ(後半群)にはプログラムで使用した資料のみを配布し、前半群の8日後に前半群と同じプログラムを実施した。 プログラムは1回約120分で、内容は、1)導入(10分)、2)講義(50分)、3)グループディスカッション(40分)、4)発表(10分)、5)クロージング(10分)により構成された。前半群は介入後、後半群は資料の受領後に、参加前と同様の質問紙調査を実施した。 両群ともに知識が向上した。また、前半群では参加後に自信、及びリテラシーが向上した。資料提供だけでなく直接プログラムに参加することが有益であることが示唆された。オンラインでの介入プログラムは、場所や移動時間等の制約が少ないため、対象者が遠隔地でも同じ内容を実施することができると考えられた。 今後は、より多くの対象者での実施や、幼稚園職員のみならず幼児教育に携わる職種に参加して頂くことで本介入プログラムの妥当性が検証したい。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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